1.糖尿病患者と手術リスク
糖尿病の人は、すでに「糖尿病とはどういうものか」についての説明は受けている人が多
いと思いますので、ここでは詳しくは書きませんが、普通は「血糖値」は自然に適正化さ
れるようになっていて、低血糖になればお腹が空く、高血糖になれば食欲が低下する、イ
ンスリンの分泌により血糖値が抑えられるなどして調整されています。
手術をすると、その侵襲(生体の内部環境の恒常性を乱す可能性のある刺激)のため、血
糖値の自動調整機能が崩れてしまうことで、血糖値は大きく変化してしまうことがありま
す。血糖値は極端に高すぎたり、低すぎたりすると昏睡状態になることがありますし、術
後の高血糖状態は創部感染のリスクが高くなります。
このように、通常は血糖値に問題のない人でも、手術によって大きく変化してしまうこと
がありますので、もともと血糖値のコントロ―ル機能が低下している人はより厳密な血糖
値管理が必要になるのです。それは大手術に限ったことではなく、抜歯や皮膚縫合などの
一般的な治療にも当てはまります。特に感染対策としては、術後48時間までは十分な注
意が必要とされています。
近年の手術では、周術期(術前~術後の一連の期間)管理としての血糖値コントロールは
かなり普及してきましたが、町の歯医者さんや個人の整形外科医さんなどでは必ずしもそ
のようになっている訳でもありませんので、自分が糖尿病であることがわかっているよう
なら、医師の方から問いかけがなければ、血糖値に問題がある旨、自主的に申し出ること
も必要です。
2.血糖値のコントロール法
日常生活において出来るだけ血糖値を自分でコントロールできるようにしておくことが、
健康面でも、突発的な事故などによる手術などでも明暗を分ける結果になります。
なので、日頃から血糖値を管理できる状態にしておくことが大切です。と言っても、糖尿
病を指摘されるまでは、なかなか自主的にはそのような気持ちにはならないと思いますが、
その方法を知っておくだけでも、将来的な糖尿病の予防・改善に役立ちますので、ぜひ覚
えておいて下さい。
血糖値を決定する主なものは「食事内容」です。糖尿病というと、甘いものと考える人が
多いですが、実はもっとも血糖値に大きく影響するのが、ごはん、パン、麺類などの炭水
化物です。なので、血糖値を上げたくなければ、極論すれば「炭水化物」を食べなければ
良いのです。しかし、炭水化物は三大栄養素の1つですので、完全に抜いてしまっては、
今度は別の意味で問題が出てきます。つまり、炭水化物の摂取量を減らすことを考えるの
です。
その方法は、全体的に食事量を減らす(腹八分目)、繊維質(野菜など)の摂取を増やす
ことです。次に気をつけることは、清涼飲料水などの味の付いた飲み物です。他にも美容
に良いとかいう果物も糖分に関してはNGです。特にスイカ・ナシなど美味しいと思える
果物に多く含まれています。いずれもマイナス面ばかりではありませんので、現在の自身
の病状に合わせて摂取するかどうかを考えるようにして下さい。簡単だからといって、ラ
ーメンライスの大盛なんて組み合わせの食事は最悪ですので避けるようにして下さい。
制があり、医薬品以外の製品での効能・効果は出せなくなりましたが、健康・美容・ダイ
エット分野では古くから知る人ぞ知る有名なお茶です。