後天性糖尿病の大半は２型
２型糖尿病というのは、いわゆる生活習慣病の１つで、肥満や運動不足、ストレスなどが
原因で発症します。血糖値が高いという以外、特にめだった症状もなく放置されやすいの
ですが、糖尿病の３大合併症と言われる網膜症・腎症・神経障害などを引き起こす原因に
なります。そして、糖尿病全体の９割以上がこの２型と言われていますので、生まれつき
のものでなく、後天的な場合は、ほとんどが２型糖尿病ということになります。
ただ、症状がないとは言っても、以前より尿が多い（多尿）、喉がかわく、疲れやすいと
いった症状もあるのですが、本人が糖尿病を意識していなければほとんど見逃されてしま
うことが多いのです。
しかし、そのまま放置し続けると、３大合併症の行き着くところは「失明」「手足の切断」
「人工透析」といった生き地獄で、そのリスクがどんどん大きくなるということです。
更には、動脈硬化の原因にもなり、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクも高くなるだけではな
く、これらの合併症が複数発症することも珍しいことではありません。
コロナウイルスなど新しい感染症や病気が流行すると、ほとんどの場合に注意しなければ
ならない現病歴に「糖尿病」という文字を見かけますよね。それほど多くの病気を重症化
させる原因にもなるということなのです。
しかも困ったことに、糖尿病は一度発症すると、現時点では治療法がないのです。なので、
出来るだけ早期に糖尿病の怖さに気付き、それ以上悪化させないようにすることが最善の
方法と言われています。
血糖値を下げる方法はある
糖尿病は一度発症すると治らない病気ですが、血糖値をコントロールすることは可能です。
インスリン注射などはその代表的なコントロール方法ですが、まだそれほど重症でなけれ
ば、日常生活でも十分コントロールできるものでもあるのです。
よく言われる方法に「糖質（炭水化物）制限」というのがありますが、これはかなり難し
いだけではなく、三大栄養素の１つを外すということは血糖値には有効でも、脳など体の
他の機能には大きくマイナスになるというよりむしろ危険です。
実際、私もやってみましたが、常に頭はフラフラして病み上がりのような状態になります
し、体はやせ細ってガンではないかと心配もされました。確かにゲッソリと痩せただけで
はなく、髪の毛も薄くなり、ガンで闘病中のような印象だったかも知れません。
これでは、糖尿病より衰弱による生命の危機すら覚えるほどでしたので計画を変更して、
後天的なものなら、まだ少しは昔の機能が使えるかも知れないと思い実行したのがインス
リン活用法です。膵臓ガンなどで完全にインスリンが分泌されなくなったような場合なら
ともかく、加齢によりインスリン効果が減少したことが原因で血糖値が上がっているなら、
最大限そのインスリンを活用することにしました。
つまり、内臓脂肪を落とすことにしたのです。内臓脂肪が糖尿病の原因の１つであること
は周知のところですが、その理由を知っている人は意外に少なく、原因の１つ程度にしか
取り上げられていませんが、実は、内臓脂肪は悪いことばかりではなく、悪性細胞を攻撃
して体を守る働きもしているのです。
しかし、その方法がちょっと変わっていて、悪性細胞が栄養を取り込んで成長するのを防
ぎ死滅させるという方法なのですが、その栄養を取り込むための手段がインスリンである
ため、インスリンの働きを低減させることで細胞に栄養を届きにくくしているのです。
内臓脂肪が増えれば増えるほど、インスリンの効果が弱くなるということになり、血液中
のブドウ糖を脂肪細胞に取り込ませる力も弱くなってしまうということなのですね。
嬉しいことに、内臓脂肪というのは溜まりやすいのですが、落ちやすいという性質のもの
なので、ウオーキングなどの有酸素運動でも落とすことができます。と言うと、落ちやす
いということだけが記憶に残る人が多いのですが、溜まりやすいということもしっかり覚
えておかなければなりません。
私も、いったん落とした後は確かに血糖値も下がったので安心していたところ、１０日ほ
どでまた高くなり、内臓脂肪を測定したところ以前と同じように溜まっていました。
そこで、その後は少し高価ですがＳＰ－１８という話題のアディポネクチンを利用するこ
とにしました。もう３年になりますが、最近は糖尿病という言葉も他人事のような気がす
るほど忘れていることが多いです。ヘモグロビンＡ１ｃも５点台をキープしています。