1.肩こりと足の裏の関係
肩こりや首のこりと言えば現代人の国民病的な症状として知られていますが、その原因が
足の裏に関係しているかも知れないということはあまり知られていません。もちろん、足
の裏は体調を映し出す鏡というようなことは聞いたことがある人も多いと思いますが、実
際に本気でそのように考えている人は案外少ないのかも知れません。
肩がこったと感じれば、肩周辺のマッサージをする人は多いですが、足の裏をマッサージ
する人はあまりいません。しかし、意外にも「足裏マッサージ」で肩や首、目の疲れ、体
のだるさが改善されることが多いのです。特に、足の痛みや疲れ・だるさ、肩こりといっ
た症状が同時に発生しているような場合は、その原因は足の裏にあることが多いと言われ
ています。
なぜそうなるのかと言うと、私たちが体を動かせるのは筋肉の働きによるものですが、そ
の筋肉を包んでいる膜(筋膜)は、頭から足の裏まで1枚でつながっています。そして、
その筋肉の約65%は下半身にあります。つまり、立ったままの姿勢や座ったままの姿勢
を長時間続けると、下半身の筋肉が硬くなり、上半身の筋膜まで引っ張られて影響が及ぶ
ようになります。
すると、上半身の筋肉も強く引っ張られることになりますので、肩こりや頭痛などが起き
やすくなるのです。もちろん、腰や太もも、ふくらはぎ、足の裏など、何の関係もないよ
うに思えるところもすべてつながっていて、その根本的な原因を改善しない限り、単純に
肩こりは肩を揉めば良くなるというものでもないのです。
2.足の裏のほぐし方とは
筋膜は足の裏までつながっていますので、まずは足の裏の筋膜を緩めることで全身の筋肉
の緊張がほぐれていくことになります。よく「足つぼ」などを刺激すると良いと言われま
すが、もちろんその方面に詳しい人は問題ありませんが、たいていの人は正しく行えてい
ません。なので、まずは足の裏で「土踏まず」「親指の付け根」「小指側の部分」などを
押してみて、気持ちよく感じるところからほぐして行くようにしましょう。
足の裏が納得できる範囲で終えたら、次は「足の甲の指の付け根」あたりもゆっくり押し
て行くようにしましょう。足のつぼと言えば足の裏というのが一般的な考え方ですが、実
は足の甲にも「つぼ」は存在するのです。
仕上げは「アキレス腱」で、親指と人差し指の腹でではさむようにして、下から上に持ち
上げるイメージでゆっくりと圧迫していきます。
また、足の裏だけではなく、ふくらはぎもマッサージするとさらに効果的です。ふくらは
ぎのマッサージは「中央」「外側」「内側」の3つに分けて適度な強さで揉み解してみま
しょう。第二の心臓とも言われる「ふくらはぎ」を揉むだけでも、肩こりはかなり良くな
るとも言われています。
私の場合は、メディカル治療器というほどでもありませんが、いわゆる磁石の力で寝てい
る間に足の裏からじんわりほぐしてくれるという磁気治療器も使っていて、邪道かも知れ
ませんが、これがなかなか良い感じです。興味があれば併用してみて下さい。
今回は肩こりにフォーカスしてみましたが、ふくらはぎや足裏マッサージは肩だけではな
く、蓄積された疲労の回復、腰痛、血行不良改善など、さまざまな体の機能のリフレッシ
ュ効果が期待できますので、ぜひやってみて下さい。
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