１．冷え性の根本的な原因
冷え性と言えば、多くの人が漠然とその症状を想像すると思いますが、その原因はと言え
ば、あまりよくわからないということだろうと思います。そこで、体が冷える人の体内は
どのようになっているのかを考えてみましょう。
冷えの大きな要因としては、「熱を作る量が少ない」「熱を届けることができない」とい
うことです。熱を作るのは筋肉、熱を運ぶのは血液ということになっていますので、筋肉
量が少なく、血流の悪い人が冷え性になりやすいということになります。
すると、大まかに何をすれば良いのかという目標が見えてきます。つまり、筋肉量を増や
し、血流を良くするには「運動」をすることです。ただ、筋肉量は運動によりほぼ解決さ
れますが、血流に関しては「自律神経」も深く関係しています。自律神経と言えば、スト
レスとの関係も良く知られていますが、そのストレスも適度な運動をすることで解消され
ることが多いと言われています。しかし、この辺のところは「運動と筋肉量」のように自
分でその成果を確認することが難しいところでもあるのですが、一応、適度な運動はスト
レス解消の１つの方法になると覚えておきましょう。
そしてもう１つ、冷え性対策の基本中の基本は「体を冷やさないこと」です。冷え性の原
因や改善方法として、いろいろな解説が出ていますが、そのいずれもが最終的には「体を
冷やさない」「筋肉量を増やす」「血流を良くする」というところに到着します。要は、
そこに至るまでの方法論が、食生活であったり、入浴法であったり、あらゆる生活習慣か
ら導き出そうということになっているのです。なので、そのような１つ１つの方法を全部
実践しようとしても、たいていの場合は挫折してしまいますので、今の自分の何が問題に
なっているのかに見当をつけて、最短距離で改善して行くことが大切です。
２．冷え性の早期改善方法
冷え性を早く改善するには、まずはウォーキングなどのすぐにできるような軽い運動を始
めることです。運動をすれば筋肉量は増えますし、血流も良くなることは誰にでも理解で
きると思いますが、少しずつでも継続することです。筋肉は３日使わなければ減少します
ので、増えないまでも、最低限減らさないようにすることです。また、継続することで多
少なりともストレスの解消にもつながれば十分に意味があります。
次に、血流で大切なことは自律神経を正常に保つことです。自律神経が乱れる大きな原因
は精神的なストレスであることは良く知られていますが、逆に、自律神経本来の働きによ
っても体が冷えることがあります。それは、体が冷えることで生命にかかわる内臓の機能
を守るため、体内の熱を内臓各部に集めようとする働きです。つまり、末端への血流を少
なくして内臓を守ろうとするのです。結果、末端の手足の指が冷えるというケースです。
この場合は、自律神経が正常に働いていることで起こりますので、いくらストレス解消を
してみてもあまり意味がありません。解決法としては、内臓周辺を温めることで熱量が不
足していないという信号を脳に送ることで、必要以上に内臓を守ろうとする自律神経の働
きを解放してやることです。貼るカイロや腹巻きなども役に立ちますが、外出するときに
１着欲しいのがヒーターベストです。これは本当に有難いですよ。
冷え対策のまとめとして、軽い運動を始めて継続する、ストレスをためない、腹周りを冷
やさない、というところから始めて、やがて細かい生活習慣上での問題と思われるところ
に改善を加えて行くというスタンスで始めてみて下さい。
