1.酵素と健康の関係
私達の体の中で起こるほとんどすべてに関係しているのが酵素だと
すれば、この酵素の量によって体調も変化するというわかり易い理
屈になります。
つまり、私達の体の中では、いろいろな化学反応が起こっていて、
それぞれの反応を引き起こすための触媒としての必須たんぱく質が
酵素です。
食べ物を摂取しても、消化・吸収・代謝といったことも、ほとんど
すべてが酵素なしでは成り立ちません。
酵素も他のタンパク質と同じく、遺伝子の情報に基づき体内で合成
されるものですが、加齢とともにその酵素を合成する力が衰えます。
高齢者になるほど消化・代謝能力が落ちて、体にさまざまな不調が
出てくることになるのはそのためです。
それだけではなく、体が酵素を作りだす1日の量も限られていて、
病気や疲労、偏食などで酵素を無駄遣いしてしまうことも酵素不足
の原因になります。
そして、現代人の食生活は酵素不足と言われていて、最近よく話題
になるメタボリックシンドロームや生活習慣病の大きな原因が食事
であり、そこに酵素が不足しているということです。
煮物、揚げ物、焼き物、さらに加工食品やインスタント食品といっ
た熱を加える食品では、ほとんどの酵素が壊れてしまうので、材料
ではしっかり含まれていても、食べる段階では皆無といったことも
普通にあることなのです。
その影響が顕著になってくるのが、加齢とともに酵素が減り始めて
くる頃ということになります。
2.酵素を増やす食生活
若くても酵素を無駄使いして不足する人には特徴があります。
出された食事は全部食べてしまわないと気が済まない、夜食は常識、
外食が多い、お菓子や甘い物が好き、毎日アルコール類は欠かせな
い、炭水化物が多い、といったような人で最近サイズアップしてき
た心当たりのある人は、年齢に関係なく酵素が不足している疑いが
あります。
しかし、酵素は補うこともできるので、まずは積極的に酵素を多く
含む食品にシフトすることです。
味噌・納豆・漬物・ヨーグルト・チーズといった発酵食品には酵素
が多く含まれていますので、まずは毎日の食事でこのあたりの食品
が不足していないかをチェックしてみましょう。
もちろん、酵素は20代を境に減少傾向にあり、30代からは体内
酵素の量が大きく減り始めます。いわゆる中年太りという初期段階
になる訳ですね。
なので、30代からは食生活の積極的な見直し、更に40代以降に
はガクンと減少するので、サプリメントなどで補給することも大切
な健康管理法ということになります。
ダイエットやメタボ改善などで、運動を始めたり食事制限をしてい
る皆さんは、それも効果がない訳でもありませんが、中途半端なや
り方ではほとんど意味がありません。
それよりも、酵素を積極的に摂り入れることで、基本の部分を継続
して強化するという習慣をつけることが、ダイエットやメタボ改善
の最短距離かも知れません。