日常生活におけるストレスとは
ストレスという言葉を知らない人はいないと思いますが、ストレスとは何かと言われると
イマイチ具体的に答えられる人は少ないですよね。一般的には「外部からのさまざまな刺
激によって心や体に負担がかかり、心身に歪みが生じる」こととされています。
そこで、外部からの刺激とはどういうものかと言えば、「仕事の質や量」「人間関係」な
どがまず思いつくと思いますが、仕事が多く休めないとか、ノルマや責任が重い、仕事が
合っていないといった問題に、職場やプライベートな付き合いでも人間関係が常にストレ
スの上位にあるということからも、これらの要因がストレスの主な原因であることは明ら
かです。
最近では、パソコンなどの新しい技術がどんどん導入される一方で、そのような機械類が
苦手で、なかなか適応できないことが原因でストレスになったり、逆に、パソコンなどに
依存しすぎて人間関係に支障をきたすといったテクノ依存症というストレスも現代人には
増えていると言われています。
しかし、誰でも同じかと言えばそういうものではなく、同じことをしていてもストレスを
溜めやすい人には共通の性格があるようです。
自身の不安や不快感をうまく表現できず、感情を抑えてでも環境に適応しようとする人に
ストレスを溜め込みやすい傾向があるようですが、意外にも、競争心が強く、攻撃的で、
せっかち、真面目で完璧主義といった、一見ストレスなど感じていないように見える人も
実はストレスを溜め込みやすいと言われています。
ストレスそのものが日常生活上で好ましいことでないことは明らかですが、それ以上に厄
介なのが、ストレスが原因で引き起こされる病気です。
よく、みぞおちがキリキリ痛むなどと表現される急性胃炎や、胃もたれ、胸やけ、吐き気
などが繰り返される慢性胃炎、ストレスが原因で自律神経のバランスが崩れることで、胃
酸過多、喉のつかえ、胃が痛むといった症状が見られる神経性胃炎、更には胃潰瘍や十二
指腸潰瘍、過敏性腸症候群、睡眠不足、うつ病などの病気へ広がることもあります。
ストレスの対処法と予防の仕方
ストレスを感じるような時は、まず深呼吸です。体の力を抜き、鼻でゆっくり息を吸い込
み、お腹がへこむまでゆっくりと口で吐き出します。いわゆる腹式呼吸と言われている呼
吸の仕方ですが、これは自律神経のバランスを整え、リラックス効果をもたらします。
しかし、何と言っても「ストレスには休息」が一番ですので、人が何と思おうと「今は休
むとき」という割り切りの決断をすることが大切です。そもそもが、そのような割り切り
方ができない人にストレスを溜め込む人が多いのですが、それとは別に「ストレスと感じ
ていないストレス」もあります。
本来、精神的なストレスとは「いやな出来事や哀しいことが原因」と考えられていますが、
結婚や栄転など、本人にはうれしいはずの出来事がストレスの原因になっていることがあ
ります。本人が意識していない訳ですから、気付くこともなく、不調に陥るというところ
が少し厄介なところです。なので、理由がわからないけど「疲れた」というような時は、
思い切って休息を取ることも必要です。
もちろん、ストレスを感じているような時は、積極的に「スポーツや趣味」など現実と離
れた環境に自分を置いてみることで心身のリフレッシュ、ストレスの改善を心掛けること
です。また、仕事などが溜まっているときでも、目の前の仕事だけに集中して、それ以外
のことはメモに残して頭に残さないようにすることが大切です。
一番いけないのが、休みの日でも仕事のことを考えながら過ごすというパターンです。
音楽を聴いたり、犬と遊んでみたり、休みの日にはすべてをリセットするつもりで過ごす
ことが大切です。そして、ゆったりとした気分でお風呂につかり、リラックスして質の良
い睡眠をとることが、最も効果的なストレスの予防・解消法です。
もし、多少の出費も可能なら、良質な睡眠のためにお金を使いましょう。睡眠時間は脳を
リフレッシュする時間で、これは体内で発生した老廃物がリンパの働きで対外へ排出され
るのと同じような働きです。
寝ている間に脳脊髄液が脳細胞の隅々まで浸透し、脳に発生した老廃物を取り除いて脳を
リフレッシュしてくれるのです。
ストレスが溜まり過ぎると、脳内に興奮作用であるドーパミンやノルアドレナリンが作用
して、脳が常に覚醒状態になるため、睡眠が浅くなり老廃物の排出もうまく行かなくなり
ますので、症状も悪化していくことになります。
なので、少しでも睡眠の質を上げるために必要なのが「睡眠の質を上げる枕」です。とき
どき旅行先で枕が変わると眠れないという話も聞きますが、まさに睡眠の質は枕に負うと
ころが大きいので、多少なりともストレス解消にお金をかけるなら、それは「枕」です。