高齢者と頻尿の原因
加齢とともに、頻尿（トイレが近い）の悩みをもつ人が多いですが、他にも尿漏れや尿が
出にくいといった排尿トラブルを抱える人が多くなります。それが血尿など普段と違う場
合なら病院で検査を受けたりすると思いますが、普通にトイレへ行く回数が多いといった
状態では、病院へ行ってもあまり期待したような診断結果も得られないことも想像できま
すので、あきらめて悩みとして過ごしている人が多いのです。
ただ、加齢による尿トラブルで多く見られるのは、頻尿の原因になる「過活動膀胱」、尿
漏れの原因になる「骨盤底筋のゆるみ」、尿が出にくい原因になる「前立腺肥大」などが
あります。更に、年齢を問わず細菌の感染による「膀胱炎」も頻尿の原因になります。
過活動膀胱と言えば、最近は知名度も上がってきましたので、すでにご存知の人も多いか
も知れませんが、これは膀胱に尿がいっぱいになるまでに膀胱が過剰に反応して縮み急に
尿意をもよおす「尿意切迫感」が代表的な症状ですが、頻尿や夜間頻尿、切迫性尿失禁（
尿漏れ）などもこれに含まれます。
現在は４０歳以上で１５％以上の人が過活動膀胱の症状があると言われていますので、そ
れほど珍しくないというより、むしろ身近な病気と言えるかも知れません。
では、その過活動膀胱の原因は何かというと、確かに老化と言ってしまうのが最も無難な
表現になりますし、耐える以外に方法がなくなってしまいます。
しかし、それでは何とかしたいと思って調べておられる皆さんは納得できませんよね。
そこで、いろいろある過活動膀胱の原因のなかでも最大の原因は何かというと、排尿をコ
ントロールしているのは、実は「自律神経」なのです。
これも老化が原因とも言えますが、個人差が大きいことでも知られています。つまり、老
化により腎機能や筋力の低下は致し方ないにしても、この自律神経の衰えが少なければ、
尿トラブルの軽減に役立つことになります。
尿の悩みの改善方法
頻尿の原因が内臓機能や自律神経の老化と言われれば、特に生活習慣病などを心配してい
る人にはグサッとくる言葉になるかも知れません。そこで「自分はもう年なんだなぁ」と
妙に同意することが最も問題なのです。
自律神経が乱れる原因はストレスということを聞いたことがあると思いますが、自分から
老化を認めてストレスをかけてはいけません。
特に、生活習慣病などを心配している人には、それなりの原因があり体力の衰えも感じて
いるから、そのようになるのかも知れませんが、ここは「まだまだ若い」と自分に言い聞
かせ、生活習慣病対策も兼ねて生活習慣を見直すことから始めてみましょう。
精神的に若返ることで、体も若返ります。そして、体が若返れば更に精神も若返ります。
週に１～２回程度、軽い運動を始めてみるだけでも、体調はガラッと変わり、気持ちも変
わりますので、ぜひそれを体験してみて下さい。やがて、自律神経も改善され、筋力も強
化され過活動膀胱の症状も気にならなくなってくるに違いありません。
そして、もう１つの頻尿の原因は「水分のとり過ぎ」ですので、脱水症状にならない程度
に水分の摂取量を控えてみましょう。
案外、これだけのことでも「頻尿」、特に「夜間頻尿」は改善されるはずです。
しかし、それでもなかなか実践できない人や、何となく調子が良くなってきたと自覚でき
た人も、次に試して欲しいのが加齢による内臓機能の低下の予防・改善です。
医薬品としても認められている東洋医学に基づく「漢方薬」は、尿トラブルだけではなく、
体質そのものを整えることで症状の改善を目指していくというものですので、老化という
ストレス解消にもおすすめしたいと思います。
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