１．頻尿の原因とは
一般的に、排尿でトイレに行く回数が８回以上とか、就寝中に２回以上になると、頻尿と
か夜間頻尿とされていますが、それは一応の目安として、自分が気になるほど排尿回数が
多いかどうかが問題です。
夜間頻尿については、若い人は夜中にトイレで起きるということはあまりありませんが、
中年と言われる４０代以上の人では、９割の人が夜間に１回以上トイレで起きるとも言わ
れていますので、日常生活に支障が出るほどでなければ、あまり気にしないことです。
高齢になるとトイレに行く回数が増える原因は、簡単に言えば老化現象で、他のさまざま
な器官と同じく、加齢により膀胱の機能が低下するためです。
また、特別に病気と考えない人も多いですが、過活動膀胱という病気が原因となっている
こともあります。過活動膀胱というのは、膀胱が過敏になり、尿が十分にたまる前に勝手
に収縮して、尿意を感じる病気です。症状としては、急な尿意で我慢できない尿意切迫感
が見られますが、一回の尿量が少ないため頻尿の原因になるのです。
それ以外の病気としては、前立腺肥大症や神経因性膀胱などにより、排尿が十分ではなく、
残尿感があると頻尿の原因になります。他にも、よく似た症状につながる病気としては、
脳脊髄、脳血管、パーキンソン病、子宮・直腸系の病気で治療を受けた人などにも、排尿
障害的な症状が発生することがよくあります。
無意識な頻尿の原因としては、単純に水分の摂り過ぎによる尿量の増加、糖尿病や腎機能
の低下、コーヒーやお茶など利尿作用のある飲み物、薬品の服用などが、中年以降に多い
とされていますが、たまに、ストレスなどの心因的な要因によるものもあります。大事な
会議などで緊張してトイレが近い状態になることは珍しいことでもないのですが、それが
一過性の現象で終わらず、その後もずっと続くと頻尿になります。
２．自分でできる対策
男性の前立腺肥大症や女性に多い膀胱炎などの病気が関係していなければ、まずは脱水症
状にならない程度に水分の摂取量を減らしてみます。特に、コーヒーなどを多く飲む習慣
のある人は、その辺を調整してみるのが効果的です。病院での薬を服用している人は、頻
尿について相談すれば、薬を減らしたり、変えてもらえる場合もありますので、一応は相
談してみることをおすすめします。
次に、体を冷やさないように注意します。寒いときにはトイレに行きたくなりますが、こ
れは寒いと体温を維持するために、普通より多く燃焼作業を行なう必要があり、そのとき
に発生する代謝水が尿量を増やすことになるのです。
また、なぜかトイレが気になるという心因性の場合は、寝ているときは気にすることもな
いので、普通は夜間頻尿にはならず、起床時の尿量も正常な場合が多いので、気にしなけ
れば良いだけの問題なのですが、それが難しい場合は、病院へ行って、異常がないとを証
明してもらうという方法が、意外に効果があります。
同時に、トイレに行きたくなったら、仕事中でも堂々と行く、外出時は尿漏れパットを使
ってみる、建物を見たら、どの辺にトイレがあるか「トイレ探しクイズ」のようなことを
してみるなど、いつでもトイレに行けるという安心感を持つか、全く別の空想をして、ト
イレのことを忘れてしまうように気持ちを向けるか、どちらかですが、そのようにしなが
ら、少しずつトイレに行く時間を延ばしていくような訓練をします。
そして、加齢による症状で効果があるのが漢方薬です。頻尿関係では 八味地黄丸が昔から
定評がありますが、この漢方薬は頻尿以外の老化現象による諸症状の改善にも広く使われ
ていますので、頻尿を機に老化対策として飲み始めてみると良いかも知れません。よく分
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