１．ストレスの原因とストレスのサイン
今やストレスという言葉を知らない人はいないと思いますが、意外にストレスを引き起こ
す原因についてまで知っている人は少ないようです。そもそも「ストレス」とは何かとい
うことを知らなければ、ストレスの原因もわかるはずがありませんので、その辺のところ
を知っておく必要があります。
ストレスとは、外部からの刺激によって生じる心身の反応のことを言います。このように
書くと、すぐに悪いことばかりをイメージしたくなりますが、実は、このストレスがある
お陰で、物事に取り組む意欲が出たり、向上心が掻き立てられたり、生活に張りができた
りするのです。ただ、思いがけない悪い知らせや、気分を落ち込ませるようなプレッシャ
ーを過度に受けると、それは意欲を停滞させたり体調を崩したりする原因にもなります。
一般的に、私たちがストレスと理解しているのは後者の悪いストレスの方です。
悪いストレスを過度に受け続けることによって引き起こされる症状としては、頭痛・過敏
性腸症候群（腸に異常がないのに腹部に不快感や腹痛、下痢などが起きる）・機能性ディ
スぺプシア（胃に異常がないのに胃痛や胃もたれを感じる）といった身体面に現れる症状
や、ひどい気分の落ち込みや気力が喪失してしまう「うつ」・ＰＴＳＤ（トラウマ）など
の精神面に現れる症状があります。
とは言っても、過度なストレスですぐにこれらの症状が現れる訳ではなく、自分のストレ
スに気付き、早めに対処することで、事なきを得ることも多いのです。
では、そのストレスのサインとはどういうものかを見ていきましょう。
心に現れるサインでは「不安」「イライラ」「憂鬱」「無気力」「悲しみ」といったもの
があります。体に現れるサインでは「不眠」「食欲不振」「頭痛」「腹痛」「動悸」「血
圧上昇」、行動に現れるサインでは「落ち着きがなくなる」「飲酒・喫煙の増加」「対人
関係に消極的になる」といったものがあります。
このようなストレスサインに「いつ気付くか」がポイントで、そのような症状が２週間も
続くという場合は、すでに専門家の治療を要するレベルまで進んでいる疑いがあります。
２．ストレスからの早期対処・解消方法
ストレスサインに気付くことができれば、早期に対処してストレスを発散させることで心
身の健康を取り戻すことが可能になりますし、自分だけではなく、家族や友人にも救いの
手をさしのべることも可能になります。
となかなか眠れないという人も多いかも知れませんが、そのようなときには「心の絆創膏」
と言われるようなサプリメントもあって、気休め以上の効果は期待できるのではないかと
思いますので試してみて下さい。
次に、あまり関係ないと思われがちですが、ストレスに強い体を作るには栄養バランスの
とれた食事です。本来、日本人はストレスに強い国民性だったのですが、食の欧米化が進
むに従ってビタミンやミネラルの摂取量が低下して、ストレス耐性が低下してしまってい
るという指摘もあります。
そして、適度な運動をすることです。乗り物の普及で現代人の大半は運動不足と言われて
いますが、実は運動不足はストレスの原因の１つでもあるのです。脳の疲労と体の疲労の
バランスが取れるように、軽い運動をする習慣をつけることです。
最後は「視点を変える」ことです。自分はストレスと感じていることが他の人も同じとい
う訳ではありません。それは物事の捉え方が違うからです。仕事でミスをしたときでも、
「自信をなくす」か「良い勉強をした」と捉えるかで、その後は大きく違います。
また、自分だけではとても解決できないというような場合は、誰かに相談するというのも
１つの方法です。例え問題は解決しなくても、ストレスの発散になることがよくあります。
