低気圧不調の原因とは
天気の悪い日は気分的に快適という人は少ないと思いますが、それとは別に身体的に不調
を感じる人も少なくありません。朝から「頭が痛い」「イライラする」「お腹の調子が悪
い」といったような症状がそれで、原因が分からないから余計に不安になったりストレス
がたまることになり、さらに体調が悪くなるということも珍しくありません。
頻繁にそのような経験をしている人は、もうおおよそ見当がついているかも知れませんが、
その不調が起きるのは天気の悪い日であることが多いという場合は、低気圧不調を疑って
みると良いかも知れません。
低気圧不調という名前については知らない人も多いかも知れませんが、日本人の３人に１
人が経験して悩んでいると言いますから、非常に身近で起きている症状でもあるのです。
低気圧不調の代表的な症状は、頭痛、倦怠感、めまい、むくみ、と言われていますが、そ
れらの症状発症者の半数以上は複数の症状を併発しているとも言われていて、これも低気
圧不調の症状の特徴ということになります。
では、低気圧になると、なぜそのような症状が起きるのかということですが、気圧は目に
見えないので意識することもありませんが、私たちの体には常に気圧という圧力がかかっ
ているのです。その圧力が変化すると、私たちの体もその変化に対応しなければ体が潰れ
てしまいます。そこで、体の内側の圧力を変化させて外気圧の変化に対応しようとするの
ですが、そのときの調整がうまくいかないと不調となって現れるのです。
具体的には、気圧に変化が起きると、体内の水分のバランスが変化します。つまり、低気
圧になると体内の水分が増えてしまうことになり、必要以上の水分がたまると、血管が拡
張したり自律神経が乱れたりする原因になります。脳内の血管が拡張すると、周辺の神経
が圧迫されますので炎症を引き起こします。これが頭痛の原因です。自律神経が乱れると、
めまいや倦怠感などの不調の原因になります。
簡単に言うと、これらが低気圧不調を引き起こす原因ということです。
低気圧不調の対処方法
低気圧不調のような「不定愁訴」的な症状で病院へ行っても、ほとんどの場合は対処法が
なく、せいぜい自律神経失調症という診断で、とりあえずはそのときの症状に合わせた薬
を処方されることになりますが、結果的には原因不明のままで、また後々同じような症状
を繰り返すことになります。
このような場合は、東洋医学的な考えが役に立ちますし、東洋医学とは本来そのような自
然の原理に基づく療法を得意としているのです。
その方法とは、まずは低気圧に対応できる体調にすることで、普段から睡眠や休息をしっ
かりとり、食生活や生活習慣を整えることです。そして、低気圧不調の主な原因は、漢方
で言う「気・血・水」の「水」の代謝に関係する症状ですので、その方面の代表的な漢方
薬である五苓散などが役に立ちます。
また、五苓散を主成分に、血管拡張や自律神経の乱れにも作用するという、漢方処方の医
薬品テイラックが複数の不調に効果的に作用すると評判ですので、覚えておかれると良い
でしょう。
応急処置としては、頭痛は首筋やこめかみなどの大きな血管を冷やすと血管の拡張を抑え
ることができますので多少は楽になりますし、疲労・倦怠感はクエン酸（梅干しなど）を
摂ることで、かなり即効性が期待できます。日常的にカフェインを含むコーヒーなどを飲
むことも、血管の収縮作用や自律神経の乱れに役立つと言われていますのでおすすめです
が、飲みすぎは逆効果になることもありますので注意して下さい。
そして、環境が許せば、体調の悪いときは無理をしないで、体調が良くなるまで徹底的に
休むことが有力な方法であることは説明の必要もありませんね。
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