減量の意味を考える
肥満というのは、脂肪組織が過剰に蓄積した状態ですが、それが元で健康上に問題を引き
起こすリスクがあるような病態を肥満症と言います。
では、なぜ肥満になるのかと言えば、消費エネルギーより摂取エネルギーの方が多くなっ
ているためで、適性なエネルギーの消費と摂取バランスを考えるだけでいいのです。
すると、すぐに〇〇ダイエットなどという急激な減量をめざすような方法に目を向ける人
が多いのですが、それはエネルギーやビタミン、ミネラルなどの不足を招くことになり、
肌荒れ、貧血、便秘、薄毛、骨量低下など、肥満以上に深刻な不調を招くことになります。
最も良くないのが、主食を抜くとか、コンニャクやりんごなど単品摂取によるダイエット
方法で、栄養バランスの崩れによる体調不良だけでなく、リバウンドなどによる悩みが多
く出てくることになります。
そもそも肥満を気にする人の多くは、女性なら過剰な体脂肪による見た目の体型、男性な
ら代謝異常などの合併症ですが、美しい体型=軽いということではありませんし、標準体
重=代謝異常改善目標でもありません。
なので、極端な理想を求めず、まずは全体的に2割少なく食べることを目標に始めること
が最も無理なく成功しやすい方法です。
もちろん、主食(ごはん、パン、麺類など)、主菜(肉、魚介類、卵、大豆製品、乳製品
など)、副菜(野菜、海藻類、きのこ類など)をバランス良く減量して食べるのです。
減量の仕方を考える
食べる時間が不規則な人は、だいたいが肥満傾向にあるようです。仕事の関係でそのよう
な不規則な生活になっている人は、ストレスの多い環境であることも多く、間食や過食の
原因になったりもします。
普通に食べることができるのに自分の都合で不規則な食べ方をしている人は、まずはその
習慣を直し、3食規則正しく食べる習慣を身につけます。仕事などの関係で難しい人は、
どこかにしっかり食べることができる時間帯を見つけて、そこを外さず食べるようにしま
す。但し、その時間帯が寝る前というのは避けるようにします。
つまり、3食のうち、メインにする1食をしっかり摂り、あとは胃を落ち着ける程度のも
ので済ませるのです。慣れれば、これだけでも太る要素はなくなることが分ります。
もちろん、普通に食事ができる人も、例えば昼食をメインにして朝・夕食を控え目という
ことでも問題ありません。全体的に2割ほど少なく食べるようにします。
更に、時間にゆとりのある人は、駅の階段や買い物など、できるだけ歩くようにすれば、
その効果はグンと上がります。
つまり、やろうと思う気持ちだけで、何とかなるものでもあるんですね。
それでも難しい人には、腸内細菌を増やし、太りにくい体作りをサポートする生きてる酵
母で有名なカメヤマ酵母がお役に立つかも知れません。本来は、目標体重に達してから、
その後の体型維持のためにおすすめしているのですが、減量と同時進行されている人から
の評価も上々です。
また、間食の習慣がある人は、これを機に3食の食事のみにするのが理想ですが、それで
は何の楽しみもないという人は、曜日や時間を決めて、ご褒美的な感じで楽しむ程度にす
ることです。その場合でも、朝食や昼食後のデザートあたりが、最も影響が少ない時間帯
とされていますので、参考にして下さい。同様に、嗜好品も我慢できない人は、回数や頻
度を決めて楽しむ程度にしましょう。