痩せられない原因とは
同じダイエットに取り組んでいても、その効果の現れ方はまちまちであることを実体験さ
れた人も多いと思います。これは特に不思議な話でも何でもなく、基礎代謝の違いによる
ものなのです。
基礎代謝というのは、人間が生命維持のために消費する必要最小限のエネルギー消費量の
ことで、体温維持や心臓を動かしたり、呼吸をしたりといったことに使われます。つまり、
１日中何もしないでじっとしていても消費されるエネルギーということです。
ところが、この基礎代謝は私たちが消費するエネルギー全体の約７割を占めていて、運動
をしたり、仕事をしたりする生活活動代謝は全部ひっくるめても２０％程度にしか過ぎな
いのです。そして、基礎代謝の中でも筋肉・肝臓・脳がその大半を占めていると言われて
います。ダイエットなどでも基礎代謝を上げることが推奨されているのはそのためです。
とは言っても、肝臓や脳の働きをコントロールするのは難しいですし、日常生活に直接影
響があるのは筋肉なので、基礎代謝を上げる＝筋肉量を増やすということになる訳です。
ダイエットに関して言えば、筋肉は私たちの体を支える中心的な働きをするだけでなく、
体温を作り出す機能もあるため、基礎代謝の中でも最も多くエネルギーを消費しています。
なので、その筋肉量が減ると代謝が落ちるというだけではなく、体温の維持も困難になっ
てしまいますので、少しでも熱を失わないようにしようとして、減少した筋肉の隙間を脂
肪で埋めるように働きます。要するに「代謝量の減少」「脂肪の蓄積」というダイエット
にとっての２大原因がここにあるのです。
ダイエット成功のコツ
ダイエットを始めると、食べるものも食べないでサプリメントなどに頼り切るといった方
法を選ぶ人が多いですが、それはまちがいです。瞬間的には痩せることができてもリバウ
ンドなどを体験することになってしまいます。
食べる量を少し減らすことを意識するだけでいいのです。そして、もう１つの間違いが痩
せるために運動をするという考え方です。体に付いた脂肪は、いったんエネルギーとして
使われる形に分解されますが、すぐに使ってしまわなければまた脂肪に戻ってしまいます。
しかも生活活動代謝で使われるエネルギーはあまり多くなく、基本的には運動によるエネ
ルギー消費は苦労の割には効果が少ないと言えるのです。
では、運動は無駄なのかというと、そういう訳ではありません。運動は脂肪を減らす目的
ではなく、筋肉量を増やす目的で行うのです。
つまり、基礎代謝を上げて、エネルギーを消費しやすい体を作るための手段と考えるべき
なのです。特に、基礎代謝が落ちる３０代からは、たとえ太っていなくても積極的に筋肉
量を増やす努力をすることで、冷え性や肌の新陳代謝にも良い結果が得られますので無駄
になることはありません。
そこで、基礎代謝を上げるにはどこの筋肉を鍛えるのが良いのかということですが、当然
のことながら、最も大きな筋肉である「大胸筋」「広背筋」「大臀筋」「太もも」「ふく
らはぎ」が対象になります。
鍛える方法はいろいろありますが、一番ポピュラーな下半身の筋肉を鍛える運動にスクワ
ットがあります。ときどきスクワットという名の屈伸運動をしている人を見かけますが、
それではあまり意味がありません。
スクワットの正しい方法は、簡単に言うと「便器の前で両足を肩幅に広げて立ち、そこか
ら便座にゆっくりとお尻を突き出して沈み、座る直前で立ち上がる」ようにするのです。
また、ウオーキングも「何分間」とか「汗をかくまで」とかにこだわらず、まずは「歩く」
ことが大切で、上り坂や階段などを組み込むことができれば更に効果的ということです。
サプリメントなどを活用するなら、置き換えなどというものではなくＨＭＢカルシウムな
ど筋肉の増強に役立つものがおすすめです。
腹八分目と筋力強化で、ぜひ「肥満解消」「冷え改善」「新陳代謝の向上」を体験してみ
て下さい。