中性脂肪（ＴＧ）の基礎
中性脂肪を健康診断の結果で探すと「ＴＧ」と表記されています。これは中性脂肪の別名
トリグリセリドの意味です。私たちが食物から摂取した脂質は、小腸で吸収されて血液中
に取り込まれます。つまり、生命維持に必要なエネルギーになる訳です。
しかし、常にきっちり使いきれる訳でもなく、余った分は肝臓や皮下に蓄えられて、逆に
エネルギーが不足したときには、ここから供給されることになります。これが中性脂肪で、
体の予備燃料として蓄えられているエネルギー源ということですね。
脂肪という名前がついているので、脂質の摂取を控えればいいのかというと、そういうも
のでもなく、炭水化物（ブドウ糖）、タンパク質（グルコース）なども中性脂肪になりま
す。最近は炭水化物がブドウ糖に変化し中性脂肪になることが知れ渡ってきたので、炭水
化物を制限するダイエット法なども出現して、その代わりにタンパク質を摂取すれば良い
と信じている人も多いですが、タンパク質もアミノ酸に分解されてグルコースという脂質
になり、中性脂肪となるのです。
では、酒はどうかというと、酒にも糖分が含まれているものは、それ自体が中性脂肪にな
りますが、むしろアルコールを分解するときに中性脂肪の合成を促進する酵素ができてし
まうことで中性脂肪を増やす原因になるのです。
皮下に蓄えられると皮下脂肪と言い、内臓に蓄えられると内臓脂肪と呼ばれますが、この
２つを「体脂肪」と言います。血液検査で「ＴＧ」が高いと表示されている場合は、血液
中に中性脂肪が多くなっているという意味です。そして、肝臓に増えすぎた場合は「脂肪
肝」と言います。
脂肪としては、他にも「脂肪酸」「コレステロール」「リン脂質」がありますが、中性脂
肪は全脂肪の９割と言われますから、一般的にダイエットなどで脂肪と言うのは中性脂肪
のことで、減らす対象もこの中性脂肪ということになります。
ついでに、中性脂肪の名称は、アルカリ性でも酸性でもなく、その中間の性質をもつ脂肪
という意味からつけられたものです。
中性脂肪が増える原因と対策
中性脂肪が増える原因は「食べ過ぎ」と「運動不足」です。つまり、必要以上に栄養を摂
取していたり、消費エネルギーが少なかったりすることですので、とてもわかりやすい理
屈で、いわゆる生活習慣を見直すことで中性脂肪対策はできるということになります。
しかし、実際はなかなかそのようになっていません。それは中性脂肪というのは、予備の
エネルギー源であること以外にも重要な働きをしているからです。
例えば、ダイエットで皮下脂肪を落としたいと思いながら、女性の美しいボディラインを
作っているのもこの皮下脂肪なのです。なので、余分な脂肪だけ落とすというのが難しい
んですね。首尾よく皮下脂肪を落とせても、周囲の人からいろいろ言われるとやはり「女
性美」を選ぶ人が多かったりします。
男性に多い内臓脂肪は、メタボリックシンドロームで一気に有名になりましたが、意外に
も肝臓や膵臓などの臓器に溜まった脂肪と考えている人が多いようです。内臓脂肪は腸を
覆う「腸間膜」という薄い膜の周りにつくのです。しかし、いわゆるメタボ体型は中年男
性の貫禄のようなところもあり、健康に影響がない限り「見栄え」を選んでしまうような
ところもあります。
いずれにしても、中性脂肪はある程度は必要ですが、増えすぎると問題という種類のもの
で、特に急激な障害が出てこないので放置されやすく、気が付いたら生活習慣病や太り過
ぎで膝や腰が痛むといったことになっているのです。
ダイエットや健康も気になるけど、ほど良く中性脂肪を減らすのも難しいという人には、
「ＤＨＡ」や「ＥＰＡ」を摂取することをおすすめします。もう「血液サラサラ」でおな
じみの成分ですが、ＤＨＡやＥＰＡは、中性脂肪をエネルギーに変換して代謝を促進して
くれますし、体内で脂肪を再合成する物質を減らし脂肪ができにくくする働きもあるので
す。
更に、中性脂肪が適正値になると、今度は下げるのではなく維持する働きに変わるという
んですね。もちろん、血液サラサラでご存知のようにコレステロールにも働きます。
これ知ってるか知らないかですごい違いがあると思いませんか？
とは言っても、青魚のさしみを毎日食べることが苦痛でない人は少ないですよね。やはり
ＤＨＡやＥＰＡはサプリメントがおすすめかなと思います。
試してみようと思う人を失望させないのが「きなり極」というサプリメントです。