足がつる原因とは
運動中に足がつるという光景は、プロスポーツの世界でも一般の運動イベントにおいても
よく見かけますが、中高年になると多くの人が経験するのが、就寝中に足がつって目が覚
めるということのようです。
突発性筋痙攣というのが正式名ですが、ここでいう突発性の意味は、原因がはっきりしな
いということで、特定の病気に起因するものではないということになります。
では、何が原因かというと、これもはっきりとした因果関係とは言えませんが、いくつか
の足がつることにつながる要因がありますので、その中から思い当たるところがあるもの
を改善していくのが予防法ということになります。
もっともわかりやすいのが筋肉疲労で、スポーツや日常生活の筋肉負担で、血行が悪くな
り、疲労物質が溜まることで、筋肉が硬くなって正常に働かなくなることです。しかし、
あまり運動をしない中高年に多いのはなぜかと言うと、この場合は運動不足により筋肉量
が低下したり、動脈硬化による血行不良が関係していることが多いと言われています。
早い話が、高齢になると、運動をし過ぎても、しなさすぎても、筋肉にかかる負担が大き
くなるため、足がつりやすいのです。さらに、高血圧や脂質異常など、中高年に起こりや
すい病気で薬を飲んでいる場合は、その副作用によって足がつることもよくあります。
つまり、高齢者は普通にしていても、足がつりやすい条件が揃っているのです。
たまに足がつるという場合は、特に心配するようなこともありませんが、頻発するような
場合は、他の疾患が背景にあることもありますので、医師の診断を必要とすることもあり
ます。主な疾患は、閉塞性動脈硬化症などの血管系、甲状腺機能低下症などの内分泌系、
筋ジストロフィーなどの神経系、糖尿病などの代謝異常、関節炎などの骨格系といったも
のがあります。
筋痙攣の予防方法
立ち仕事や筋肉労働の人は、入浴やストレッチなど、１日の終わりには、しっかりと筋肉
の疲れをとるようにすることが大切ですが、筋肉疲労をとるようなビタミンやミネラル類
もしっかり補給するようにしましょう。
また、夜間のトイレや体のむくみなどの心配から水分を控える人も多いですが、足がつる
ような場合は、とりあえずは水分をしっかり補給して、新陳代謝を良くして、老廃物を排
除することを優先してみましょう。
日常的に運動不足だと感じている人は、ウォーキングをしたり、近距離の乗り物を控えて、
筋肉の強化に努めましょう。外出の少ない人は、室内で体操やストレッチ、スクワットな
どをするだけでも筋肉の退化は防げますので、少しでも体を動かすようにしましょう。
そして、加齢による食事量の減少とともに消化器官の機能低下で、栄養がうまく行き届か
ないこともよくありますので、そのような場合はサプリメントなどを活用すると良いかも
知れません。
足がつる以外にも、全身の老化による機能低下も含めて考えるなら、漢方薬という方法も
あります。ビタトレールという漢方薬は、こむらがえりなどの筋痙攣を中心に、年だから
という種類の悩みに効果的に働くように処方された医薬品です。
それと、あまりにも常識過ぎて、見落とされることも多いですが、夏でも冷房の効いた場
所中心で過ごしている人や、ハイヒールを履いたままの人は、冷えや筋肉の緊張による血
行不良が起きやすいため、足がつる原因になります。レッグウォーマーで足を温めたり、
足指からふくらはぎにかけて、入念なマッサージなどで、筋肉の負担を軽くすることを心
掛けましょう。
筋痙攣（こむらがえり）が起きてしまったら、だいたい１０分程度で症状は治まりますの
で、焦って無理に動かそうとせず、痛みが治まるまでガマンして待つようにしましょう。
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