１．血行が悪くなる原因
血行不良といえば、すぐに思いつくのがエコノミークラス症候群やむくみといったところ
かも知れませんが、単純に、締め付け感の強い服装や靴を履いているだけでも血行不良の
原因になることがよくあります。
また、ほとんどの人は気にしていないと思いますが、忙しくて、食事や水分を十分に摂る
ことなく、長時間同じ姿勢で仕事をすることの多い人も要注意です。なんとなく血行が悪
くなることは想像できると思いますが、実は、このような状態を続けることで、血管の中
では血栓が発生しやすく、これがエコノミークラス症候群（肺塞栓症）を引き起こすこと
になるのです。飛行機のエコノミークラスの座席は窮屈でこのような環境になりやすいと
いうことでこのように呼ばれていますが、エコノミークラス症候群が起きるのは飛行機の
中だけに限ったものでもありません。
そして、食事内容も血行不良に関係していることがあります。糖質や脂質が多い食品が好
きな人は、いわゆる「血液ドロドロ」の原因になりやすく、さらに水分の摂取量が少ない
人は、血液も濃くなって血栓ができやすくなることで血管が詰まりやすくなります。
近年は、健康上の問題から喫煙者が減少傾向にありますが、タバコに含まれるニコチンは
血管を収縮させる作用がありますので、血行不良の原因にならない理由がないですよね。
日頃から、特に原因がわからないけれど、肩こり、関節痛、冷え、むくみ、眼精疲労など、
血行不良による症状が気になっている人は、とりあえずは、今、すぐにできるところから
取り組んでみるだけでも変化を実感できる人は多いはずです。
２．血行不良の改善方法
ここまで血行不良になる要因を挙げてきましたので、それらを改善することが血行不良の
改善につながることになりますが、具体的にどうすれば良いのかというと、まずは「筋肉
を動かす」ことです。運動ができる人なら問題ありませんが、そうでなくても仕事中の軽
い体操やストレッチでもかまいません。血液を循環させるためには筋肉を動かすことが大
切なのです。そしてもう１つ、血液の循環をコントロールするのは自律神経の機能ですの
で、それを乱す大きな原因とされるストレスを溜めないようにする必要があります。
を考えた食事内容にすることが大切です。化学調味料や食品添加物満載のインスタント食
品やファストフードなどを控えるだけでもかなり違います。自炊が難しく栄養の偏りが心
配な人は医薬品なども上手に活用してみましょう。
また、エアコンの普及で、常に体が冷える環境で仕事をしている人が増えていますが、実
は、体の冷えも血行不良の原因になります。１日中、快適な環境で仕事をしている人に案
外血行不良で悩んでいる人が多いようですので、そのような場合は、夏冬関係なく貼るカ
イロなどを使って保温するような工夫をしてみて下さい。更に、エアコンの過剰な使用は
自律神経のバランスを崩す原因にもなりますので、必要以外の場所ではできるだけ自然に
近い環境で生活するよう心がけて下さい。
