１．足の冷えと足の指
体をめぐる血液は、心臓を出発して心臓に戻ってきますが、その折り返し地点、つまり心
臓からもっとも遠い位置にあるのが足の指なんです。足裏マッサージとかで、足の裏のツ
ボはときどき紹介されていますが、もちろんそれも意味のあることですが、その先の足の
指に関する情報はあまり多くありません。
足の冷えと足の指の関係は何となく理解できると思いますが、実は足の指は、膝や腰・肩
こりなどにも関係していることが多いと言われています。一度、足の指を親指から小指ま
でパッと広げてみて下さい。きれいに広げることができない人は、体に何らかの不調を感
じている人が多いようです。
そして、案外、足の指をきれいに広げることができる人は少なく、特に女性にその傾向が
あると言われています。理由としては、女性は幅の狭い靴やヒールの高い靴を履くことが
多く、ストッキングなどで足を締め付けた状態で過ごすことが多いため、自然と足がこり
固まってしまうといったことがあるようです。
足の血行促進と言えば「足つぼマッサージ」が知られていますが、足の指にも「つぼ」が
あって、血流の改善や姿勢の改善、腰痛、ひざ痛、肩こりなどには足指ストレッチの方が
効果を実感しやすいという人が多いようです。特別むつかしいことをする訳でもありませ
んので、足指マッサージの仕方を覚えて「足が冷える」悩みの克服につなげてみましょう。
２．足指マッサージ法
まずは足の指を広げてみて、ある程度広げられていると思える人は、足指の「グーチョキ
パー」運動をしてみましょう。また、うまく広げることができない人は、このグーチョキ
パー運動ができるようになることを目標にしましょう。
その方法は、右足の指なら左手、左足の指なら右手の指を足の指の間に入れて、手と足の
指を組みます。手の指が足の指の付け根に届くようにしっかり入れて下さい。それだけで
も効果がありますが、ゆとりがあれば、その状態で足指をゆっくり回すとより効果的です。
体が硬くて難しいという人には「足指セパレーター」という器具も売られていますので、
それを利用しましょう。私はセパレーターをつけて湯舟に浸かっていますが、これはかな
り効果が実感できます。ただ、セパレーターは湯舟に入ってから着け、出る前に外すよう
にして下さい。そのままの状態だと転倒の危険性がありますので十分注意して下さい。た
まに寝ているときも着けようとする人がいますが、これは靭帯を傷めてしまうことにもな
りますのでやめて下さい。同じような理由で、セパレーターを着けたまま出歩くのもよく
ありません。あくまでもマッサージのときの１つの方法として活用して下さい。
また、せっかく足の指を広げても、すぐに縮んでしまうことが多いですので、できれば、
足のつま先に負荷がかかるような靴は避けるようにしましょう。そしてきつめの靴下やス
トッキングも控え、５本指ソックスなどが可能ならそれを履きましょう。
足指がしっかり伸びるようになると、足の冷えだけではなく、むくみの解消にもなります
し、外反母趾や内反小指の予防にもなります。さらに、足裏の指でも体を支えることがで
きますので、体が安定して転びにくくなります。
足が冷えるという問題を抱えている人は、さっそく今日から始めてみて下さい。
