イビキの原因
イビキをかく原因はいろいろありますが、イビキとは、上気道（喉や鼻）の粘膜が、空気
が通過することによって振動する音のことです。寝ているときは、全身の筋肉が緩んだ状
態になりますので、上気道が狭くなり、イビキをかきやすい状態になります。
そこに、肥満やアルコール、薬剤、疲労、老化など、上気道を更に狭くするような要因が
加わることで、空気抵抗がより大きくなり、振動数も増えて、大きな音が出るようになる
のです。特に、口呼吸や仰向けで寝る習慣のある人は、それだけでもイビキをかきやすい
要因が備わっていることになります。
なので、自他ともに認めるイビキ人間である場合は、鼻呼吸と横向きに寝る習慣をつける
だけでも、かなり違ってくるはずです。イビキだけでなく、ときどき呼吸停止の症状も加
わる睡眠時無呼吸症候群の心配もある人は、できるけ早めに鼻呼吸と横向きに寝る習慣を
つけることをおすすめします。
また、イビキは男性と思われがちですが、女性もかきます。ただ、女性ホルモンであるプ
ロゲステロンには、上気道開大筋の筋活を高める作用がありますので、一般的には若い女
性はイビキをかきにくくなっています。しかし、女性ホルモンの分泌量が激減する更年期
以降は、女性のイビキも珍しくなくなってきます。閉経前より閉経後のイビキ発症率は約
３倍とも言われていますので、閉経後は女性も要注意ということになります。
イビキ改善法
イビキは自分では分りにくいので、改善するのは難しく思われるかも知れませんが、原因
が分っていることは、かなりの確率で改善できる可能性があります。
まずは、今日からすぐにできることは、鼻呼吸と横向きに寝る練習をすることです。これ
までの習慣を変える時は、多少の時間はかかりますが、やる気があれば必ずできますので
あきらめないで習慣化しましょう。
次に、肥満を自覚している人は、少しずつ減量を心掛けましょう。急激なダイエットは体
調不良や疲労、ストレスの原因になりますし、これらもイビキの原因になりますので、無
理のない程度のダイエットがおすすめです。
飲酒習慣のある人は、酒量を減らす（特に就寝前の飲酒）ようにしましょう。同様に、加
齢とともに薬剤の使用が増えてくる人も多くなりますが、睡眠薬など、あまり必要のない
ものは健康のためにも極力減らす努力をしましょう。
鼻や喉に特別な病気がない場合は、概ねこれらの生活習慣を見直すことで、イビキはかな
り改善されます。なかでも鼻呼吸と横向き寝は大きな効果が期待できますので、ぜひ習慣
化するようにして下さい。鼻呼吸の習慣化と、喉の渇き・痛み・イビキの軽減に大人気の
マスクも販売されています。イビキだけではなく、風邪を引きやすい人などの喉の保護に
も役立つ優れものですので、最近、珍しく、１枚有っても悪くないと思えるアイテムです。
たまに、子供のイビキで悩んでおられる人もいますが、その場合はアデノイド肥大症かも
知れません。鼻の突き当りにあるアデノイドという器官が肥大して気道が狭くなることで
イビキをかきやすくなります。ただ、子供はもともとアデノイドが大きくて、成長ととも
に小さくなっていくものでもありますので、それほど心配する必要もありませんが、成長
しても治らない場合は、何かの機会に耳鼻咽喉科で診てもらって下さい。
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