貧血（鉄欠乏性貧血）の効果的な鉄の補給・改善方法

　　　鉄欠乏性貧血の症状　　　
　　　鉄欠乏性貧血の改善法

　　　鉄欠乏性貧血の症状　　　

鉄欠乏性貧血とは、その名の通り鉄が不足することで貧血になることですが、その症状と
して頭痛やめまい、動悸、息切れ、倦怠感などもよく知られているところです。

しかし、このような症状も急激な貧血（他の原因による貧血）でない場合は、貧血の出現
がゆっくりしていて、体が貧血状態に慣れてしまうことで自覚しにくく、気が付いたらか
なり進行しているということが多いのです。

最初に貧血に気付くのは健康診断などの結果だろうと思いますが、この時点でも多少の貧
血というレベルなら、特に目立った症状もなく元気に生活していることが多く、少し顔の
色が悪いという程度だろうと思います。

　　　　　　　　　　　　　　

ところが、ここで貧血としっかり向かい合うかどうかで、その後の生活状態がかなり違っ
てきます。めまいや動悸・息切れ症状が出始めてからでは回復するまでにかなりの時間と
努力が必要になりますので、できるだけ早く対処する必要があります。

もともと貧血を自覚している人や、過剰な出血など他の原因が見られない場合は、鉄不足
による貧血である場合が大半なので、まずは鉄が不足しやすいダイエットなどは中止して
ヘモグロビンやフェリチン検査で、現在の体内の鉄の欠乏具合を確認してみましょう。

　　　鉄欠乏性貧血の改善法　　　

不足しているものを補うというのが当然の処置ですが、同じ鉄不足を補うにも効果的な方
法でやる方が良いに決まっていますよね。そこで、毎日の食事から見直すことになります
が、鉄は吸収されにくいので、ビタミンＣを多く含むものと一緒に摂取することです。

次に、肉や魚などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と野菜や豆類などの食物性食品に含
まれる「非ヘム鉄」がありますが、体内酵素や還元物質の働きを受けて吸収される非ヘム
鉄より、食品に含まれているままの形で吸収されるヘム鉄の方が効率よく吸収されます。

上で述べたビタミンＣというのがその還元物質ということになりますが、ビタミンＣは熱
に弱いので、調理された野菜より果物などそのまま摂取できるものの方が効果的です。

　　　　　　　　　　　　　

ヘム鉄の含有量で多いのが、豚レバー、鶏レバー、非ヘム鉄を多く含むのがヒジキや豆類
と言われていますが、好みの分かれるところでもありますし、なかなか自炊できないとい
うような人は栄誉補助食品や医薬品という方法もアリかなと思います。

逆に、ついつい摂取してしまいやすく、鉄の吸収を妨げる食品もありますので、せっかく
食べた鉄を無駄にしないように意識して控える必要があります。ただ、一部は他の面では
健康に良いとさえ言われる食品も含まれていますので、その優先順位はご自身の判断とい
うことになりますが、覚えておくに越したことはありません。

まずは、緑茶やコーヒー、紅茶、赤ワインなど「カテキン」が含まれるものは、その主成
分であるタンニンが鉄分の吸収を阻害することで有名です。健康に良いと言われているだ
けに難しいですね。ただ、飲むタイミングや量を工夫すれば何とかなるかもしれませんね。

そして、最近はどちらかと言えば、何に関してもあまり良い評価が得られていないインス
タント食品やスナック菓子、レトルト食品、ファーストフード、ハムやベーコンなどの加
工食品も、添加物として含まれているリン酸カルシウムなどは、鉄の吸収妨げる代表のよ
うなものとして注意する必要があります。

鉄を含む食品を摂取することの少ない人ほど、このようなインスタント食品や加工食品を
多用することが多いようですので気をつけましょう。

貧血はそれほどスイスイ回復するものでもありませんので、できるだけ早めに対策をする
ことを心掛け、しかも効果的に鉄の吸収ができるようにすることが大切なのです。