鉄欠乏性貧血とは
鉄欠乏性貧血とは、その名の通り、体内の鉄が不足することで貧血状態になっていること
ですが、血液を構成する成分には赤血球、白血球、血小板、血漿などがあり、そのなかの
赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減っていることを意味します。
つまり、このヘモグロビンを作るための重要な成分が鉄で、それが不足するとヘモグロビ
ンの量も不足することになります。そこで、ヘモグロビンとはどういう働きをしているの
かというと、呼吸によって取り込まれた酸素と結合して、全身へ酸素を運ぶ役割をしてい
るのです。貧血になることで、運ばれる酸素が不足すると、全身が酸欠状態になることは
理解できると思いますが、そこから起きる症状も、動悸、息切れ、めまい、倦怠感など、
酸素が不足することが原因のものです。
鉄が不足する原因は、鉄の摂取不足、鉄の吸収障害、出血による鉄の喪失が３大原因とい
われていますが、若い女性は、月経による出血、ダイエットなどによる鉄の摂取不足など
の条件が揃いやすいため、５人に１人は貧血であると言われています。
もちろん、男性にも鉄欠乏性貧血は起こりますが、男性や閉経後の女性の場合は、不足す
る原因が、内臓の潰瘍や炎症、ガンなどによる出血であることが多いと言われていますの
で、貧血と診断されたら、全身の検査を受けてみる必要もあります。
また、鉄は本来吸収されにくい性質のものでもあるのですが、吸収されやすい状態になる
には胃酸の働きが必要になります。そのため、胃の切除後や胃炎のための薬を服用してい
るような場合は、胃酸の分泌量が低下することで、鉄の吸収率も更に低下することになり
ます。
鉄不足の解消方法
足りないものは補給するというのは、ごく普通の原理で、ヘム鉄を多く含むイワシの煮干
しや豚・鶏のレバー、生卵をしっかり食べましょうと言われても、そもそも貧血になる人
の多くは、これらの食べ物を好まない人が多いのです。
ならば、青のりやゴマなど非ヘム鉄を多く含む食品と言っても、それほどたくさん食べる
ものでもありませんし、吸収率でもヘム鉄とはかなりの差があります。
女性の鉄の平均摂取量と必要量を単純に計算してみると、現状の食事量を５０％増やすと
良いことになるのですが、ダイエット意識の高い人には高いハードルかも知れません。
そして、貧血と診断された場合、それは鉄がギリギリまで枯渇しているということで、普
通は、フェリチン鉄と呼ばれる肝臓や脾臓に蓄えられている予備の貯蔵鉄があるため、貧
血でありながら数値には現れない隠れ貧血状態であることが多いからです。
このように考えると、若い女性の大半は、貧血状態と言わないまでも、鉄が満ち足りてい
るという状態ではありません。しかも、鉄さえ摂れば良いのかと言えば、ヘモグロビンを
作るためには、亜鉛、葉酸、ビタミンＢ１２などの栄養素もバランスよく摂る必要がある
のです。
よほど重症でもない限り、まずは無理という感じではないでしょうか。そこで、日頃から
貧血の症状である、めまい、立ち眩み、動悸・息切れ、顔が青白い、疲れやすい、頭痛、
眠気、耳鳴り、口内炎・口角炎、味覚異常などを感じているような人は、かなりの確率で
貧血状態であると思われますので、フェリチン鉄（予備の鉄）を増やしておくことです。
おすすめは、フェリチン鉄というそのものズバリのサプリメントですが、貧血から更年期
対策までという守備範囲の広さも魅力です。お守り代わりにおすすめします。
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