鉄欠乏性貧血の原因と症状
貧血というと、血液が不足していると考える人もいますが、血液中の赤血球の容量が減少
することで、血液そのものが減る訳ではありません。そして、赤血球の容量が減る原因は、
鉄分が不足することで赤血球細胞内のタンパク質（ヘモグロビン）を構成することができ
なくなったためです。
このように、鉄分が不足することで赤血球内のヘモグロビンが作れなくなり、赤血球の容
量が減少することで起こる病気が鉄欠乏性貧血で、日本人（女性）にもっとも多い貧血と
言われています。
鉄欠乏性貧血になるとどのような症状が現れるかというと、ヘモグロビンは全身に酸素を
届けるのが重要な働きですので、その酸素が不足することになり、全身が酸欠状態になり
ます。その結果、全身倦怠感、めまい、耳鳴り、動悸、息切れなどの自覚症状が現れるこ
とになりますし、眼瞼結膜（まぶたの裏側の粘膜）や顔面が青白くなるという他覚症状も
見られるようになります。
また、鉄欠乏性貧血が進行すると、爪が薄く平坦になったり（さじ状爪）、舌炎、口角炎、
嚥下障害（飲み込みにくくなる）、異食症（氷などを食べたくなる）といった症状も現れ
るようになります。
鉄分が不足する原因としては、胃腸切除などによる吸収力低下などがありますが、そのよ
うな要因がなければ、そのほとんどはダイエットなど偏食による摂取不足が原因と言われ
ています。特に女性に貧血が多いのは、ダイエットなどによる摂取不足に加え、生理出血、
妊娠・授乳などによる需要増加といった貧血になりやすい条件の多さと関係しています。
鉄欠乏性貧血を改善する方法
急性出血などがなければ、普通は健康診断などのヘモグロビン検査で貧血を知ることが多
いと思いますが、ヘモグロビンは成人男性１３g/dl、女性１２g/dl以下になると貧血と診
断されます。ヘモグロビンの値が７g/dlあたりになると、ほとんどの人に貧血症状が現れ
ると言われています。
ただ、数値上に貧血が現れるには、フェリチン（鉄を貯蔵するタンパク質）鉄と言われる
予備の鉄も使い切っていることになりますので、正常値に戻るとはその両方が改善される
ことを意味していて、長期戦で臨む覚悟が必要です。
また、今回初めて貧血と診断されたような人は、女性の子宮筋腫など婦人科の病気、男性
や閉経後の女性なら消化器官の病気による出血がないかなども調べてみる必要があります。
他に鉄欠乏の原因がなければ、鉄の補給ということになりますが、鉄は吸収率が悪いた
めサプリメントなども活用するのが賢明です。
また、意外かも知れませんが、ヨモギ茶も鉄補給のおすすめ品にに加えたいと思います。
ヨモギには鉄分補給に最適と言われるホウレン草の２倍も多く鉄が含まれているんです。
それだけではなく、造血に欠かせないビタミン類や亜鉛などもバランス良く含まれてい
て、なぜ話題にならないのか不思議なくらいです。
さらに、ヨモギのクロロフィルは非常に細かい分子で、デトックス効果に優れていますの
で、そちらの方で取り上げられることはありますが、豊富な鉄分との相乗効果で、造血作
用の促進にも効果的に働くと言われています。
もちろん、たまにキク科の植物にアレルギーがあるとか、何らかの事情で合わない人もい
ますので、飲めば絶対効果があると保障できるものでもありませんが、一般的に良いとさ
れているものにはそれなりの効果が期待できるものですし、ヨモギは古くからその薬効が
認められていて、漢方薬でも有名な薬草ですので、美容にも健康にも一度は試していただ
きたいという気持ちも込めておすすめしたいと思います。
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