冷え性になる原因
冷えは万病のもとと言われるように、肩こりやむくみなどの症状から、内臓の病気や肌の
乾燥など、健康や美容面でもさまざまな影響を与えることになります。しかし、現代の医
学では、冷えに対する治療法はありませんので、自分で対処するしか方法がありません。
冷えの症状には、四肢末端（手足）の冷え、内臓の冷え、下半身の冷え、全身の冷えとい
ったところが主なものですが、手足が冷える原因は「末端の毛細血管の血流悪化」「スト
レスによる自律神経の乱れ」によるものです。
内臓の冷えは、本人に冷えを自覚することが少ないですが、下痢や便秘などお腹周りの不
調として現れることが多く「生活習慣の乱れ」や「不摂生」などが原因になっていること
が多いと言われています。
下半身が冷える人によく見られるのが「むくみ症状」ですが、これは日頃から冷たいもの
を摂り過ぎていたり、運動不足で水分代謝が悪くなっていることが原因と言われています。
全身が冷える人は、生まれつき体が弱く、病弱気味の人に多いタイプで、新陳代謝が悪か
ったり、熱量そのものが不足していることが原因とされています。
このように冷えの直接の原因と考えられるところは多少違いますが、それぞれに共通して
いるところも少なくありませんので、総合的な冷え対策をめざしながら、自身の気になる
冷えを重点的にケアすることで、冷え体質を卒業することも可能になります。
冷え性の改善方法
冷え性は総合的なケアと、悩みを重点的に克服すると言っても、具体的にどうすれば良い
のか分かりませんよね。そこで、まずは代表的な冷え症状である「手足（四肢末端）の冷
え」についてですが、その原因は四肢末端の血流です。
これは、厚着をしたり、長時間の入浴、靴下を履いて寝る、などでは解消しませんね。そ
れは、この種の冷えは外的要因ではなく、自身の体の中に原因があるからです。
熱は、酸素や栄養素と同じように、血液で全身に運ばれています。末端冷えで言う血管は、
動脈や静脈血管ではなく、全体の９９％とも言われる毛細血管の流れのことです。
つまり、もともと有った毛細血管が、あまり活用されなかったり、ダメージを受けたりす
ると、その機能を停止させてしまいます。これを「ゴースト化した血管（ゴースト血管）」
といい、一度は聞いたことがあると思います。
非常に繊細な血管なので、ちょっとした打撲でも血管が破けてしまいます。ときどき何か
に手足をぶつけると、青くなって現れるおなじみの症状（内出血）です。
このような原因で、血管が消えてしまうと、血液が流れなくなり、栄養も熱も届けること
ができなくなります。そして、そのゴースト血管が増えるとどうなるかはもうお解りです
ね。手足が冷えることになるのです。
毛細血管のゴースト化は加齢によっても進みますが、食生活や生活習慣を見直し、適度な
運動など、いわゆる健康的な生活をすることで復活させることも可能なのです。
つまり、血管にダメージを与える糖質や脂質を控え、タンパク質や野菜類などをバランス
よく摂取します。血管の壁を強化するＴｉｅ２（タイツー）を活性化させることで、ゴー
スト化予防にもなります。
運動は、それだけでも血流の改善につながりますが、筋肉を強化したり、毛細血管に刺激
を与えたりすることもゴースト化予防やゴースト血管の復活に役立ちます。
と言っても、通勤時に少し速足で歩くとか、室内でストレッチなどでも大丈夫ですので、
要は「冷えを治したい」という気持ちを持ち続けることが大切です。
また、血管の修復に、よくご存知の成長ホルモンの恩恵を受けたいと思えば、質の良い睡
眠（特に入眠後最初の３時間）を大切にすることなど、いずれも健康対策で言われている
ことをそのまま実践するだけで、十分な冷え性対策となるのです。
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