1.風邪の兆候とは
風邪とは、鼻や喉の粘膜にウイルスが感染することで炎症が起こる症状のことを言います。
また、その炎症が気管支に広がると「気管支炎」、肺に達すると「肺炎」ということにな
ります。風邪の初期症状としては、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳、喉の痛み、などに加
えて、発熱や頭痛などの症状が現れることもあります。
ただ、その前に風邪の兆候(サイン)が現れることもありますので、そのタイミングを捉
えて、適切に対処することができれば、ほとんどの場合に風邪ひきを回避することも可能
と言われています。
その兆候としては、「寒気がする」「頭がボンヤリして眠くなる」「鼻や喉に違和感があ
る」といったものがあります。これらにはちゃんとした意味があり、寒気がするのは、侵
入してきたウイルスと闘うために、体温を下げて筋肉を震わせることで発熱を促すことで
起きる現象です。
頭がボーっとしてくるのは、免疫細胞が活動し始めて、サイトカインという物質が分泌さ
れたときの状態で、集中力がなくなったり、異常な眠気を誘うこともあります。その他、
鼻がムズムズしたり、喉がイガイガしたりするといった、かなり風邪を意識するような不
快な状態に気付くこともあります。
誰でも一度は経験したことがあると思いますが、その風邪のサインに気付いたときに、す
ぐに悪化しないように対処することができれば、特に問題になることもないのですが、た
いていの人はそのまま放置してしまうことで、本格的な風邪の症状が現れて苦しむことに
なるのです。
2.風邪を防ぐ方法
風邪のサインに気付いたら、まずは「あまり頑張らない」で体力を温存するようにします。
食事も胃腸に負担のかからないことを意識して、こまめに水分補給をすることが好ましい
ですが、できれば冷たいものは避け、常温か温かいものを選ぶようにして下さい。
寒いと思うときは、首と名の付く場所(首、手首、足首)を温めるようにすると効果的に
温まることができます。まだ体力的に十分余力があるようなら、足湯や入浴などで体を温
めるという方法もあります。ただ、体力が消耗するほど長く入浴したり、せっかく温まっ
たのに体が冷めるまで放置しないようにすることが大切です。たまに、38℃くらいで解
熱剤を飲んだりする人がいますが、風邪の引き始めは、体はウイルスと闘うために熱を必
要としているときですので、38℃程度で無理やりに熱を下げるのは良くありません。た
だ、脱水状態にならないように水分補給はこまめにして下さい。
すると過ごしやすいです。そして、できるだけ速い段階で、漢方系の風邪薬を飲むことが
できれば、かなりの効果が期待できます。
ただ、咳がひどくて眠れない、呼吸が苦しい、症状が2週間以上続く、微熱が2週間以上
続くといったような場合は、風邪が悪化して肺炎になっていたり、さらに別の病気である
ことも考えられますので、病院で診察を受けることをおすすめします。