1．中枢性疲労とは
私たちが一般的に「疲れた」と表現するのは、体を動かすことで肉体的な疲労を感じたと
きが多いですが、これは、体を動かし続ける（筋肉を使い過ぎる）ことで、筋肉に蓄えら
れたエネルギーが枯渇状態になり、老廃物や疲労物質が蓄積されて体のだるさを感じたり、
使い過ぎた筋肉に炎症が起きることで痛みを感じたりするためです。このような肉体的な
疲労のことを「末梢性疲労」と言います。
一方で、体はあまり疲れていないにもかかわらず、どことなく疲れを感じることがありま
す。これは、精神的なストレスや緊張状態が続くことで、脳が活発に働き、脳の酸素を大
量に消費してしまい、結果、自然除去できないほどの活性酸素を生じて細胞が傷つけられ
ることで、疲れやだるさを感じるようになります。このような疲労を「中枢性疲労」と呼
んでいます。
それ以外にも、さまざまな病気が原因となって、疲労感や倦怠感が現れる「病的な疲労」
がありますが、この場合は、関係する病気の治療が疲労感を軽減する唯一の方法となりま
すので、まずは病気の治療を優先させることになります。
疲労の種類としては、だいたいこの三種類に分けられますが、今回は、精神的な疲労（中
枢性疲労）の原因と回復方法についてです。
中枢性疲労の主な原因は、視神経や脳の緊張状態です。もっとも分かりやすいのが、長時
間のパソコン作業や人間関係・仕事関係などのストレスです。これらが原因となって、精
神的な疲労・倦怠感を覚えるのが中枢性疲労ですが、実は、この「疲労」というのは、「
痛み」「発熱」とともに、体が発する危険信号の１つと言われています。痛みや発熱に比
べるとイマイチ危機感がないようですが、それでも生体システムの１つとして重要な役割
を果たしているのです。
疲労は、活性酸素が細胞を傷つけ、それを免疫細胞が発見したときに放出する物質が脳や
神経に届くことで疲労感を感じると言われていますので、疲れを感じている時には、痛み
や発熱を感じている時と同じく、心身を休め、早期に疲れを解消する必要があります。
２．疲労の回復方法
疲労を感じるときは血流が悪くなっていることが多いので、まずは軽い運動（体操やスト
レッチなど）で血液の循環を良くすることを考えましょう。特に、デスクワークやパソコ
ン作業など、細かい作業中心の仕事をしている人は、定期的に立ち上がったり、肩や首を
動かしてみるなど、体を動かす工夫してみましょう。
特に、意欲や集中力が高くなっているときは、疲労を感じることなく過剰に活動してしま
うことが多くなりますので、そのような自分にふと気が付いたときには、いったん作業を
止めて、深呼吸や軽い体操などをすることを心がけましょう。
すので、自分に必要な睡眠時間を知ることと、質の良い睡眠を心がけることです。また、
日常的にストレスが多いと感じている人には、良質な睡眠とストレス解消で人気の高い天
然由来成分のサプリメント
そして、入浴は心身の疲労に効果的というのは良く知られているところですが、シャワー
派の人でも、疲れているときは「湯舟にゆっくり浸かる」余裕も必要です。
また、食事も疲労回復の重要なポイントですが、何をどれぐらいというより、全体的な栄
養バランスを考えることが大切です。一般的に、炭水化物やタンパク質、脂質はあまり不
足しませんが、ビタミンやミネラルとのバランスに欠ける人が多いようですので、インス
タント食品やファストフードが中心の人は注意する必要があります。