善玉コレステロールも増えすぎると認知症リスクが高くなるという説

善玉コレステロールも増えすぎると認知症リスクが高くなるという説

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1.善玉コレステロールと認知症

これまでは、HDL(善玉コレステロール)は、心臓や脳の健康にとって絶対的に良いも
のと考えられてきましたが、最新の研究では、その値が高すぎても認知症のリスクを高め
る可能性があると考えられるようになりました。つまり、高すぎても低すぎても認知症リ
スクが高くなるということが示唆された訳です。

コレステロールにはLDLとHDLの2種類があることはよく知られていて、肝臓で生成
されたコレステロールを血流に乗せて全身に運ぶ働きをするのがLDLです。それ自体は
身体にとって重要な働きをしているのですが、多くなりすぎると血管壁に溜まって動脈硬
化を引き起こしたり、心筋梗塞、脳梗塞などの原因になるということから「悪玉コレステ
ロール」と呼ばれています。一方で、血管内に増えすぎたコレステロールを回収する働き
をするのがHDLであるところから「善玉コレステロール」と呼ばれているのです。

このことから、HDLコレステロールは、脳の動脈硬化(血管が硬くなり、血流が悪くな
る)によって発症すると言われている「脳血管性認知症」のリスクを低くするというのが
国立がん研究センターの見解です。

ところが、ごく最近、2023年5月にデンマークで検証されたデータ分析によると、H
DL(善玉)コレステロールが高過ぎるとアルツハイマー型認知症の発症リスクを高める
というのです。同様に、2023年10月に公開されたアメリカの研究でも、HDLコレ
ステロール値が極端に高すぎたり、低すぎたりする場合は認知症リスクが高くなることが
明らかにされました。

ただ、現時点では、なぜそのようになるのかという関連性が明確になっている訳ではない
ため、コレステロールが認知症発症の直接要因かどうかを断言できる段階ではありません。

2.認知症予防とコレステロール

コレステロールが認知症の直接原因かどうかは現時点ではわかりませんが、心疾患や脳疾
患に加えて認知症リスクを低減させるためにも「コレステロールを安定させる」ことが大
切であることは間違いありません。そこで、コレステロール値を安定させるにはどうすれ
ば良いのかということになりますが、大切なポイントは、「食事内容」「運動習慣」「特
定の薬物摂取を控える」の3つです。

食事に関しては、従来は、卵や肉、チーズなどコレステロールが多く含まれる食品を控え
ることとされていましたが、最近の研究では、食品摂取と体内のコレステロール増加の関
係が認められないとされています。なので、1日の卵摂取量は2個までとかいうコレステ
ロールの摂取制限より、コレステロールのレベルを安定させるための食事方法が推奨され
ています。果物・野菜・魚類がメインとなるような食事法ということになります。

運動習慣については、もうよく知られていますが、コレステロールのバランスを保ち、心
血管の健康維持に効果があるとされているウォーキングなどの有酸素運動が推奨されてい
ます。毎週150分以上の運動を目標にしてみましょう。

薬物については、一般的にコレステロール値を上げるとされているのが、心血管系の薬物、
抗精神病薬、抗てんかん薬、ホルモン薬、免疫抑制薬、糖尿病治療薬などで、すべてとい
う訳でもありませんが、コレステロールの問題に取り組むときには一応注意しておくべき
薬品ということです。

また、認知症が気になる人は、コレステロール値の安定や脳の働きに貢献すると言われて
いる成分レシチンを含むサプリメントなどを試してみると良いかも知れません。





 

 

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