１．薄毛と食事内容
薄毛に悩む人が最初に考えるのが、シャンプーや育毛剤であることが多いようですが、意
外に知られていない大きな原因の１つに「栄養不足」があります。なので、自分の髪の毛
を見て、将来的に不安を感じている人は、まずは毎日の食生活を見直してみましょう。
朝食は抜き、昼はコンビニ弁当、夜はス―パーなどの揚げ物中心のお惣菜にカップ麺とい
ったパターンの人は、かなりハゲリスクの高い人です。
髪の毛は、最終的には毛母細胞に栄養が届けられることで細胞分裂が活性化して伸びるこ
とになります。ところが、私たちが摂取する栄養素は生命維持に関係するところから優先
して届けられます。つまり、生命維持とはあまり関係ない髪の毛に栄養が届けられる順番
は最後の方ということになります。
特に、髪の毛の成分となるケラチン（タンパク質）、ビタミンＡ・ビタミンＢ群・ビタミ
ンＣ、亜鉛（ミネラル）は、どれが欠けても髪の毛の成長は鈍くなります。髪の毛の主成
分で９９％がタンパク質だからと言って、肉類ばかり食べていても育毛にはつながりませ
ん。ビタミン類やミネラル（亜鉛）などがバランスよく摂取されて、はじめて育毛につな
がるのです。
近年、女性の薄毛もよく話題になりますが、これもダイエットなどによる栄養バランスの
偏りが原因になっていることが多いと言われています。日本人は、男女ともに亜鉛が不足
傾向にありますが、亜鉛は必須ミネラル（体内で生成できない）であるため、できるだけ
意識して摂取する必要があります。
２．食事で薄毛対策
薄毛改善に必要な栄養素は、タンパク質・ビタミン類・亜鉛（ミネラル）です。特に髪の
毛の９９％を占めるのがタンパク質ですので、これなしでは髪の毛はありません。ありが
たいことに、肉類などの動物性タンパク質でも大豆製品などの植物性タンパク質でも摂取
することが可能ですので、普通に食事をしていれば、よほどのことがない限りタンパク質
が不足することはありません。
また、大豆にはホルモンバランスを整えたり、男性の薄毛の原因とされるＡＧＡ（男性型
脱毛症）の抑制にも作用する働きがあると言われていますので、おすすめは大豆製品かも
知れません。
ビタミン類は薄毛に限らず、健康や美容のためにもいろいろなところで推奨されているこ
とが多いのでご存じの人も多いと思いますが、緑黄色野菜や果物に多く含まれています。
問題は亜鉛で、亜鉛を多く含む食材は「牡蛎や魚介類・チーズ・ウナギなど」と、男女と
もに手が出しにくいものが多いためか、データでも男女ともに不足しているのが亜鉛とな
っています。しかし、亜鉛は全身で必要とされている栄養素であり、髪の毛の主成分ケラ
チンの生成の必須成分でもあるので、サプリメントででも補給すべきところです。
栄養バランスの良い食事内容にするだけでも、かなりの効果が期待できますが、さらに血
行促進（特に毛乳頭内部の血行）を良くする効果が認められている第二類医薬品としての
発毛促進薬も販売されていますので、興味があれば試してみて下さい。
また、本気で薄毛の改善を目指すなら、血行不良を引き起こすタバコや亜鉛を消費するア
ルコールの過剰摂取は控えることもおすすめします。
