浮動性めまいと首のこり
ある日、突然、船酔いをしているようなめまいに襲われ、病院へ行っても原因不明と診断
されたという話をときどき耳にします。
ある意味、目がグルグル回るようなめまいの方が、何らかの原因が見つかりやすいのです
が、ふわふわするめまい(浮動性めまい)は、耳鼻咽喉科でも脳神経外科でも、だいたい
は「異常なし」と診断されます。まぁ、異常があるのも困りますが、異常がないのに症状
があるというのも不安になりますよね。
ただ、それも解釈の仕方で、特に異常がないということは、当面「命にかかわる」ような
状態ではないということでもあるんですね。なので、それ以上、整体や整骨院などに通っ
ても、無駄にお金を捨てるようなものです。
しかし、この浮動性めまいの辛いところは、歩いていてもふわふわした感じで安定しない
し、買い物中に倒れて何かを壊してしまわないかと心配したり、調理中も不安で揚げ物な
どが出来なくなってしまうことです。
近年、このような原因不明の浮動性めまいで悩んでいる人が増えていますが、病院で原因
不明と診断されたのであれば、その病院で受けた検査以外のところに原因があることにな
ります。そして、その原因としてよく見られるのが「頚性めまい(首のこり)」です。
頚性めまいは、最初のうちは一過性であり、フラ~とするような感じで、何となく過ぎて
しまいますが、やがて繰り返し起こるようになります。特に、視線を変えたとき(首を捻
ったとき)にめまいが起こりやすい特徴があります。
頚性めまいとは、首のこりが原因で脳への血液量を調整する働きが低下したときに起こる
症状で、空を見上げたときや、上体を動かそうとしたようなときに起こり、体がふわふわ
したり、気が遠くなるような感じになり、それにより、このまま意識がなくなってしまう
のではといった不安がさらに精神面を動揺させてしまいます。
頚性めまいに前兆はないのかと言えば、首のこりが前兆ということになりますが、首のこ
りは、肩や腰のように首に痛みを感じることはありませんので、緊張状態は分かりません。
しかし、それは、肩こり、頭痛、耳鳴り、腕のしびれといった症状として現れているので
すが、それを首のこりと気付く人が少ないのです。
首のこりを解消する方法
そもそも首がこる原因は何かと言えば、首の筋肉に疲労が溜まるためで、従来は骨格や筋
肉の構造上、女性に多く見られる症状でした。しかし、最近は20代や30代の若い男性
にも頚性めまいが起きることが珍しくないと言われています。
それは、長時間のパソコンによる作業や、スマートフォンなどの個人使用が重なり、首へ
の負担が増えているためと言われています。特に、利き手と反対側の首にこりや違和感が
強くなると、めまいが起きやすいと言われています。これは利き手によってリンパ液の流
れの量が違ったり、利き手の作業をサポートするために反対側の筋肉に力が入って、血流
が悪くなって凝りやすくなるためと考えられています。
首のこりを解消するには、パソコンやスマートフォンの使用頻度を少なくするのが最も簡
単な方法ですが、仕事でもプライベートでもなかなか難しいですね。
なので、1日に数回、首のストレッチをする習慣をつけましょう。ゆっくりと前後、左右、
斜め上下、回転を1セットにして、1日に数回行いましょう。これだけでもかなりの効果
が期待きますが、なかなか思うようにできない人には首ストレッチャーがおすすめです。
1日、3分間、首に当てて寝転ぶだけで、首を伸ばすだけではなく、磁石がこりをほぐし
てくれますので、想像以上に快適な首の状態が保てているような気がします。
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