骨密度と体重の関係
女性の場合、更年期以降には高密度が低下して骨粗しょう症になる人が多いと言われてい
ますが、あるデータでは体重60kg未満の人は、60kg以上の人に比べて低骨密度に
なる確率が4倍近いとされています。
その原因として考えられることは、ダイエットなどで急激に痩せることで、卵巣の機能が
低下し、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少することで、破骨細胞の働きを抑制し、
骨芽細胞の働きを促進する機能が低下することがあります。
また、ある特定の物を食べ続けるようなダイエットでは、栄養バランスが崩れ、骨を作る
栄養そのものが不足してしまいます。これは、ダイエットに限らず、好きなものばかりを
食べる傾向にある最近の食生活とも関係しています。
さらに、体重が減少することで、骨への負荷が少なくなり、骨を強化するために備わって
いる自然の機能がうまく働かなくなってしまいます。その上に、美容のための紫外線対策
も影響して、体内で作られるビタミンDが不足してしまうこと、女性の社会進出による生
活スタイルの変化で、飲酒・喫煙などの機会が増えたことなども、現代の女性の骨密度を
低下させる原因になっていると考えられています。
若い頃は、その影響がすぐに出るというものでもありませんが、もともと骨密度が低い状
態の人が更年期を迎えることで、骨密度の低下が予想以上に早く、骨粗しょう症になりや
すいため、骨折などのリスクが大きくなると言われています。
だからと言って、単純に体重を増やせば良いというものでもありませんが、骨の形成に必
要な栄養や運動が不足しないような健康的な生活を普段から心掛けることが、骨密度の低
下を予防するためには必要なのです。
適性な骨密度の状態
そもそも骨密度とは何かと言うと、骨に含まれるカルシウムやミネラルの量のことです。
骨密度が高いとは、骨にぎっしりとミネラルが詰まっている状態のことを言い、骨密度が
低いとは、骨の中がスカスカになって麩菓子のような状態になっているということです。
そして、若い年代の人の平均骨密度との比較で、70%未満になると骨粗しょう症と診断
されて、わずかな衝撃でも骨折しやすい状態にあると判断されています。
しかし、骨密度は努力次第で低下を防ぐことも可能です。もし、骨密度が低いと診断され
たようなときは、食生活や生活習慣を見直し、できるだけ歩く量を増やします。もちろん
それで十分かと言えば、そういうものでもありませんが、最低限その努力はしなければな
らないと言うことです。ここを外して、いくらカルシウムばかり摂取してみても、あまり
効果は期待できません。
すでに、更年期を意識する年代の人は、できれば女性ホルモン(エクオール)の補給など
も考える必要があります。もう古くから、おなじみの「命の母」のエクオールは、やはり
安定した人気があり、おすすめです。
出かける機会の少ない人は、家の中でもできる骨密度強化のための運動があります。壁や
椅子のそばで「片足立ち」をすると、片足に負荷がかかり骨密度の強化に役立つと同時に
バランス感覚も磨かれて、転倒予防訓練にもなります。
つま先で立って、かかとをストンと落とす「かかと落とし」なども、手軽にできる骨密度
強化運動とされていますので、出来ない理由を探すより、現状でできることを、確実にや
ることです。さらに、屋外での運動やウォーキングは、自然に日光浴もできるので問題あ
りませんが、できない場合でも、木陰で30分程度の日光浴を習慣にすれば同じような効
果が期待できます。ぜひ、始めてみて下さい。
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