１．血栓ができる原因
血栓とは、血管内で発生する血の塊りのことです。もっとも分かりやすいのが、手や足に
傷を負ったときにできるかさぶたのようなもので、血管が傷ついたときに、同じようにし
て血管内にかさぶたができた状態です。
そして、もう１つは、エコノミー症候群という名前で有名ですが、長時間にわたるデスク
ワークや飛行機・バスなどによる移動で血流が停滞してしまうと、血栓ができやすくなり
ます。つまり、血の流れが悪くなりドロドロな血液状態になるほどできやすくなるのです。
ただ、血栓はできても自然に溶けて無くなるようになっています（線溶系）が、コレステ
ロールや脂肪値が高い（血液ドロドロ状態）と、綿容系の働きが弱くなってしまいます。
すると、脳の血管がつまる脳梗塞や心臓付近の血管がつまる心筋梗塞といったお馴染みの
病気を発症するリスクが増えることになのです。
血栓が血管を塞いでしまう病気のことを血栓症と言いますが、エコノミー症候群のように、
特に持病がなく、健康な人でも、突然発症して重症化することがあるのが怖いところです。
血栓症の症状として現れやすいのが足で、「むくみ」や「痛み」「皮膚の変色」といった
症状がよく見られますし、目視できない症状として「胸の痛み」「息苦しさ」「長時間の
頭痛」といったものがあります。しかし、なかには自覚症状がないこともありますので、
日頃から、血栓や血栓症のリスクを軽減させるような対策をしておくことが大切です。
２．血栓を溶かす方法
日常生活で血栓（血栓症）を予防するには、食事内容を見直すことです。日常的に糖質や
脂質の多い食事を好む人は、それだけでも血液ドロドロという状態に近く、まずはこれら
の摂取量を減らすような食事メニューにすることです。
同時に、玉ねぎやニンニク、納豆など、血流改善作用のある食品を意識して摂るようにし
ましょう。ニオイ負けしてしまう人は、サプリメントなども上手に活用しましょう。
次に、タバコは血管のダメージを引き起こすと言われていますので、できれば禁煙・節煙
をすることをおすすめします。
そして、血栓リスクと連動しているのが運動不足です。特にデスクワークの人は慢性的に
運動不足になる傾向がありますので、自主的に運動をする習慣をつけましょう。運動と言
えば、屋外で汗を流すと考えるかも知れませんが、室内でもストレッチや体操をすること
で、血栓対策としては十分効果が期待できます。
また、意外に盲点になっていることに、水分不足があります。特に高齢者は喉の渇きに気
付きにくいと言われていますので、水分補給を意識したり、周囲の人が注意してあげる必
要があります。脂質異常症や糖尿病などの疾患があれば、さらに血栓が形成されやすくな
りますので注意しましょう。
もう１つ、血栓ができる要因としてストレスがあります。人間の体は、強いストレス状態
に置かれると、体を守ろうとして血小板が活性化されて、血栓ができやすくなるのです。
このように見てくると、血栓の予防、血栓症の予防にもっとも適した方法はウォーキング
ということかも知れません。歩くことで血流が良くなり、血栓が溶けやすくなり、ストレ
スも解消されます。喉も渇きますので水分の補給もすることで、おおよその血栓・血栓症
リスクを回避する要素が含まれています。
ぜひ今日から、食事・禁煙・ウォーキングを中心にした血栓対策を始めてみて下さい。
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