血流が悪いという意味
体が冷えるとか、体がむくむとかいった症状は「血のめぐり」が悪いからと言われること
が多いですが、血のめぐりとは何かというと、具体的には血液が体中をめぐり「酸素や栄
養素を全身に運ぶ」「老廃物や疲労物質」を回収するとといった働きのことです。
つまり、血液循環と新陳代謝という人間の生命活動にとって重要な働きをすることを意味
し、血のめぐりが悪くなると「冷え」「肩こり」「肌荒れ」など、全身さまざまところに
不調が現れることになるのです。
ただ、血のめぐりが悪いという場合、その原因は２つあり、もともとめぐる血が不足して
いる場合と、気温や運動不足などにより体が冷え固まっている場合があります。前者は、
貧血気味で顔色が悪く、不眠などに悩んでいる人に多い症状で、後者は、体が冷えて血流
が悪くなり、肩こりや腰痛、むくみなどの症状に悩む人が多いとされています。
近年の特徴として、貧血も無理なダイエットが原因になっていたり、血流悪化もストレス
が関係していたりと、昔とは少し事情も違うようですが、いずれにしても原因不明の「頭
痛」「肩こり」「腹痛」「関節痛」「むくみ」「にきび」「くすみ」「肌荒れ」「吹き出
物」など、身体や肌に不調が現れたときは「血のめぐり」を疑ってみる必要があります。
血のめぐりを良くするには
「体を内外から温める」ことと「軽い運動をする」というのが血のめぐりをよくする方法
になります。内側から体を温める方法としては「体を温めるものを食べる」ことも１つで、
単に温かいものというだけではなく、ショウガやニンニク、ネギなど、胃液の分泌を促し、
腸や肝臓、血管を健康に保つ働きのあるようなものを積極的に摂取することです。
また、仕事や家事に頑張る女性は、見た目は颯爽としてカッコ良いものですが、頑張りす
ぎると全身の緊張状態が続き血管も収縮してしまうことになり、血行不良の原因になりま
すので、ときどきは心身ともにリラックスさせることも必要です。
外から温める方法としては、肩や首周り、腕の裏側、腹・腰周り、太もも、膝周りをサポ
ーターやマフラー、カイロなどで温めることです。手足の先が冷えるからと言って、手袋
や靴下の重ね履きをするより、二の腕の裏側や膝・太ももなどの体の中心部に近いところ
から温める方が、血のめぐりは良くなるのです。
また、外から全身を温める方法の代表は「入浴」です。４０度Ｃ程度の湯温にゆったりと
リラックスして入りましょう。できれば入浴剤などもおすすめです。単にお湯に色が着く
というものではなく、体を温める効果のある薬草などが配合された入浴剤にして下さい。
軽い運動は全身を温めてくれます。それは、血流が良くなるだけではなく、体の熱を作る
筋肉を増やすことにもなります。これが健康にも美容にも運動が良いと言われる理由です。
そして、意外に取り上げられることは少ないですが、空調設備の良い環境で仕事をしてい
る人が外に出たり、逆に寒いところで作業をする人が家庭に戻ったり、「寒暖差の激しい
環境にいる人」は、寒暖差疲労による冷えにも注意が必要です。
寒暖差疲労とは、「寒い環境では熱を作り」「暑い環境では熱を逃がす」という人間の本
質的な機能の使い過ぎによるエネルギーの過剰消費のことです。寒暖差疲労が続くと自律
神経が乱れ、冷えをはじめさまざまな身体的不な調が現れることになります。
冬に「肩こり」「冷え性」を自覚する人の多くにこの傾向がみられるといいます。
夏の暑さ・冬の寒さが苦手、体の一部が冷たく感じることがよくある、冬は身体が冷えて
寝つきが悪い、入浴時に芯まで温まるのに時間がかかる、熱中症または熱中症に近い症状
を感じることがある、といったタイプの人は、寒暖差疲労の耐性が低いと言われています
ので、血のめぐりを良くする方法を真剣に実践して欲しいと思います。
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