糖分と脂肪の関係
甘いものはダイエットの敵ということはたいていの人が知っていますが、その理由を知っ
ているでしょうか？甘いものとは「糖分」で、ダイエットで落とすのは「脂肪」ですが、
これらはお互いにどのように関係しているのでしょう。
糖分が脂肪に変わるまでを説明する前に、私たちが「糖分」と呼んでいるものは、本当に
甘いものだけなのでしょうか？
糖分とは「単糖類」「二糖類」「多糖類」などで構成される栄養度のことを言います。少
し詳しい人なら、炭水化物もその一部であり、その中に糖質が含まれているということも
知っていると思います。つまり、ご飯やパン、麺類など、特に甘くなくても糖質と呼ばれ
るものがあり、実際はそのようなものが主食となっていて、脂肪蓄積の主原因になってい
ることが多いのです。
言い換えれば、糖質とは実際に甘いかどうかではなく、摂取するとまっ先にエネルギー源
として体内で使われる栄養素（ブドウ糖）に変わる成分のことを言うのです。なので、摂
取エネルギー（食べた糖質）以上にエネルギー消費が多い場合は太ることはないというこ
とになります。
しかし、現代の社会では乗り物や自動化された生活道具、手を伸ばせば食べ物があるとい
った飽食の生活環境にありますので、どうしても摂取エネルギーの方が多くなってしまい
ます。すると、常に血液中にエネルギー（ブドウ糖）が残ることになります。
この使いきれなかったエネルギーが脂肪として蓄えらえて、エネルギー不足が生じたとき
のために自動的に備えられるような仕組みになっているのですが、現在の日本ではなかな
か予備のエネルギーまで使うような場面は少なく、どんどん備蓄量が増え続けていく状態
（肥満）になっているのです。
このシステムは、人類が生き残るために進化する過程で備わった自然の摂理ですので、こ
れを自分の意志で変えることはできません。
脂肪を溜めない方法
脂肪の元が糖分であるとすれば、糖分摂取を控えて使い切れる程度にすれば、それ以上脂
肪に変化して蓄積されることはありませんし、蓄積された脂肪もやがて減っていくことに
なります。糖質制限ダイエットというのは、この原理を利用したダイエット方法ですが、
やったことのある人ならすぐに分かったと思いますが、痩せることは痩せても、頭の回転
が悪くなり、病み上がりのような血色のない風貌になってしまいます。
炭水化物は３大栄養素の１つでもあるように、糖質を制限することは痩せる喜び以上に生
命活動のリスクが増えるのです。
では、どうすれば痩せることができるのかというと、計算上では摂取カロリーと同じだけ
のカロリーを消費すればいいということですが、そんなことは不可能ですよね。なので摂
取カロリーが多いと感じたときは、脂肪になって蓄積するリミットである４８時間をメド
に運動などでカロリー消費量を増やすことです。
また、エネルギー消費で一番大きいのが基礎代謝ですので、基礎代謝を上げるために筋肉
量を増やせるような運動をすれば更に効果的です。
おすすめは、近年あちこちで開催されている市民マラソンなどの行事に参加することです。
体内に摂取されたエネルギーなど、せいぜい３０キロメートルも走れば枯渇してしまいま
す。するとエネルギー不足になって体内に蓄えられた脂肪エネルギーが使われることにな
ります。これがケトン体ダイエットなどという名前で知られているダイエット法の基本的
な脂肪燃焼方法です。
特に完走する必要もありませんし、歩くだけでも意味があります。自分の健康状態に合わ
せて適当に参加すればいいのです。
いずれの方法も続かないような場合は、糖や脂肪の吸収を抑えるサプリメントなども出て
いますので、それを利用することでもかなり効果が期待できます。最低でもこの程度はや
る努力をしなければ、永久に痩せることはできません。
いつからとかいうものでもなく、思い立ったら「今」からすぐに始めてみましょう。
