老化のメカニズム
人は生まれた瞬間から死に向かって進んでいるので老化するのは当たり前と言えばそれま
でですが、生まれてから成人して肉体的に完成するまでに起きる体の変化の過程を「成長」
と呼び、その後の死ぬまでの間に起こるさまざまな肉体的変化を「老化」と呼んでいます。
ただ、成長のスピードも老化のスピードも個人差があって、同じ時間が経過してもそれぞ
れの印象は大きく違いますが、一般的には老化を自覚する年齢は「男性が３０歳」「女性
は４０歳」くらいと言われています。
なぜそんなに差があるのかと言うと、筋力の低下が始まるのが３０歳前後とされていて、
主に筋力を使う生活スタイルである男性が老化を感じるようになります。一方で、女性は
ホルモンの変化が起こり始める４０歳前後に、イライラしたり、やる気がなくなったりす
る「感情の老化」をもって老化を意識するようになるからです。
しかし、実際には「老化現象」と言われる体に起こる症状があり、それが健康年齢と大き
く関係しています。「筋力の低下」「骨密度の低下」「呼吸機能の低下」「消化機能の低
下」「認知機能の低下」「眼の機能の低下」「耳の機能の低下」「皮膚の老化」「基礎代
謝量の低下」といったことを漠然と意識するようになってきます。
つまり、エイジングケア、生活習慣の見直し、食生活の見直し、適度な運動といったこと
が身近に感じられるようになったときが、老化のスピードを遅らせる対策を始める最終段
階ということになります。本来なら老化を自覚した男性３０歳、女性４０歳ころに始める
のが効果的なのですが、なかなかそこまで真剣に考える人が多くないのが実情です。
どこで始めるかは自由ですが、早目に対策を考えて行動する人は、それなりに老化のスピ
ードが遅く感じられるのは、決して気のせいではありません。
健康年齢を下げる対策
健康年齢（見た目年齢）を下げるには、体の老化対策をすることです。体の老化を抑える
ことができれば、、精神的にも老化を防ぐことができ、結果的に心身ともに若々しくなる
ということはほとんどの人が納得できるところだろうと思います。
では、体の老化対策とは何をすれば良いのかということですが、それはもうよくご存じの
「酸化（サビ）」を防ぐことです。私たちは体を動かすためのエネルギーを作るために食
物を摂り、酸素をとり入れていますが、その酸素が体内に活性酸素を発生させます。
つまり、生きているだけで活性酸素が発生し、たんぱく質や脂質を酸化して細胞の働きを
低下させてしまいます。しかし、若いうちは体内にある酵素が活性酸素を除去してしまう
ため特に問題になることもないのですが、４０代ころからはその酵素が減少し始めます。
そこでビタミンやβカロテンなど、抗酸化作用のある食品を積極的に摂るようにしましょ
うということになる訳です。具体的には人参、ほうれん草、ブロッコリー、レモン、アー
モンド、いわし、ブルーベリー、レタス、玉ねぎなどです。
そして、もう１つ老化を早めるものに「体の糖化」があります。酸化が「サビ」であるの
に対し糖化は「コゲ」とも言われますが、こちらも体内のタンパク質と結びつくことで、
体の老化を早める原因になると言われていますが、更に問題なのは「生活習慣病」や「ガ
ン」など、深刻な病気とも深くかかわっているという意味では、高齢になるほど注意しな
ければならないのはこちらの方かも知れません。
ただ、糖化の予防法は酸化と違って、自分の意志で調整できるということです。酸素なし
で生きることはできませんが、糖は「炭水化物」「果糖」など糖質を控えるだけの話です
から、本気でやる気があるかどうかだけの問題になります。
対策が難しいのはむしろ「酸化」の方ですが、最近はよく考えられたサプリメントなども
開発されていますので、やる気があれば、いろいろな方法があります。
生まれてから、どこで老化に気付き、いつから対策を始めるかがあなたの健康年齢を下げ
ることに直結しています。ぜひ早目に気づいて対策を始めて下さい。
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