髪は皮膚の一部の変化形
髪の毛が薄くなって老けて見えるという悩みを持つ人は多いですが、同時に肌の調子も悪
かったりすることに気付いている人は多くありません。
実は、髪の毛は頭部の表皮の一番外側にある角質が変化したもので、脳を守るために硬く
なったケラチンなのです。髪も皮膚も爪も、どれも同じタンパク質のケラチンでできてい
て、そのタンパク質を構成しているのが１８種類のアミノ酸になります。
ただ、髪の毛の場合は「シスチン」というアミノ酸が多く含まれていて、その含有量によ
って髪の質も変わってくることになるのです。つまり、シスチンが多いほど「髪の毛は太
く丈夫」ということなんですね。
ちなみに、髪の毛の色に関係しているのは「チロシン」というアミノ酸で、黒髪の元にな
るメラニン色素はチロシンから作られているのです。
なので、艶のある丈夫な黒髪を望むなら、１８種類のアミノ酸を、特にシスチンとチロシ
ンをしっかり摂取する必要があるということになります。
すると気になるのが「シスチン」や「チロシン」が多く含まれる食材は何かということだ
ろうと思いますが、青魚、大豆、牛肉の赤身、卵などが身近なものになります。
しかし、ケラチン全体から見れば、薄毛になる頃には他の成分も相応に不足していたり、
それらのアミノ酸を合成する「亜鉛」や「ビタミン」なども不足していることが多いのが
一般的です。ということは、髪の毛だけではなく、顔の皮膚にも何か影響が出ていても不
思議なことではないのですが、顔と髪は別物と考えている人も案外多いのです。
薄毛対策でシャンプーを変えてみたり、肌荒れで化粧品を変えてみたりするのも間違いで
はありませんが、もっと根本的な対策と言えば、髪や肌に必要なケラチンを合成するアミ
ノ酸やミネラル、ビタミン類などの不足を改善することです。
とは言っても、もともと食事だけではバランスよく摂取されていないことが原因で不足し
ているのですから、不足を補って、回復させるところまでの道のりはかなり難しいことか
も知れません。そのような人にはサプリメントを利用することをおすすめします。
育毛やエイジングケアだけのサプリメントも多く出ていますが、私のおすすめは育毛と美
容の両方をケアするタイプのものです。髪も皮膚も同じ成分で、特に顔と頭皮は１枚の皮
膚でつながっている訳ですから、両方に効果があって当然ですので、最低でもそこのとこ
ろを理解している会社が作ったものをおすすめします。
育毛に大切なもう１つの要素
冬になると、肌はハリや弾力性が低下したり、髪の毛もパサつきやすくなるのは誰でも経
験しているところだと思いますが、いくら充実した食事で栄養を摂取しても、それを運ぶ
血液の流れが悪ければ、肌や髪まで届けられません。寒い冬は血行が悪くなるためにその
ような症状が出やすいということなのです。
と言うと、頭皮マッサージを思いつく人も多いかも知れませんが、それも１つの方法です
が、それよりも「お風呂でしっかり温まる」「ストレッチなどで体を動かす」といった全
身の血流を改善することが大切なのです。
顔のシワやたるみが気になるからと、一生懸命スキンケアに励んでみてもあまり効果がな
いという人も多いかも知れませんが、実は、顔のたるみは頭皮の影響もあるのです。逆に
顔のタルミが頭皮のケアに影響を与えていることも少なくありません。
なので、顔には顔のスキンケア、頭皮には頭皮の頭皮ケアといったことではなく、どちら
かに問題が出れば、両面から有効なケアをすることで「美しい髪と肌」を効率よく取り戻
し、老け見え返上への期待も大きく膨らむはずです
