視界がぼやける原因とルテインの関係
夕方や夜間になると、視界がぼやけるということはありませんか？それは物や背景を識別
する能力「コントラスト感度」が低下していることが原因です。コントラスト感度が低下
するのは加齢によるものと言われていますが、最近はブルーライトなどの影響で「黄斑」
にダメージを受け続けると若くても起きる症状とされています。
一般的にコントラスト感度の低下を引き起こすのは、年齢による目の老化で「加齢性黄斑
変性症」を発症することにあります。これは、網膜の中心にある黄斑が紫外線やブルーラ
イトなどによりダメージを受けることで、明るい場所でも薄い色の識別が難しくなったり
夜間の歩行者など輪郭がハッキリしなくなってしまうためです。
目の老化は４０代頃からと言われていますが、現代社会のようにパソコンやスマホなどの
光によるダメージを多く受けやすい環境で生活していると、比較的若い世代でも同じよう
な症状が現れることも少なくないと言われています。
そして、黄斑を編成する主要な構成物質が「ルテイン」で、その強い抗酸化作用で目に有
害な光を吸収して視覚機能の低下を防いだり、目の病気を予防する役目もしているのです。
では、ルテインとは何なのかということですが、もともと人間の体のなかにも存在してい
る成分で天然色素の一種です。皮膚や大腸などさまざまな場所で働きますが、最も多く存
在して重要な働きをしているのが眼の水晶体や黄斑部など視力にかかわる部分なのです。
具体的にはどういう働きがあるのかと言うと、ルテインは天然のサングラスという言葉が
非常によくその機能を表現しています。つまり、目に入ると悪影響を与えるような紫外線
などの有害な光の吸収を抑えて目の健康に貢献していたり、老化の原因と言われる活性酸
素を抑える抗酸化作用により目の老化を抑制する働きもしているのです。
ルテインの摂取が必要な人と摂取方法
目のトラブルや老化に欠かせない成分がルテインであり、本来私たちの体に備わっている
ものであるとなれば何も問題になることもないじゃないかと思われるかも知れませんが、
他の重要な成分と同じように、ルテインも加齢とともに減ってしまい、体内では生成でき
ない成分の１つなのです。
しかも、タバコや紫外線などもルテインを消耗する原因になりますので、そのような環境
で生活している人は、そうでない人より目の老化が早くなる傾向にあります。
体内からルテインが減っていくということは、紫外線などによる影響を直接受けることに
なりますので、体の内側から全体的な老化もすすみますが、目に関して言えば白内障など
の病気の発症を早めてしまうことになるのです。
また、高齢になると多くの人が、目の前にゴミや虫のようなものが飛んでいるように見え
る「飛蚊症」を経験します。これは網膜剥離の前兆として現れることもありますが、高齢
者の飛蚊症は「目の老化」のサインです。
もちろん、それ以外にも「目が疲れる」「目が充血」するといった眼精疲労も、紫外線な
どによるダメージが蓄積されていることが多く、そのような時にもルテインは役に立つの
です。
そこで、ルテインはどうして摂取するのかということになりますが、ルテインとはカロテ
ノイドの一種で動植物に存在する赤色の天然色素です。となれば緑黄色野菜が思いつきま
すよね。ケールや赤シソ、モロヘイヤーなどに多く含まれていると言われています。
なので、野菜が好きな人はそれほど心配することもありませんが、中高年からの目のトラ
ブル予防にはゼアキサンチン、ビタミンＣ、ビタミンＥ、アスタキサンチンなどの栄養素
も一緒に摂ると、よりパワフルな予防効果が期待できると言われています。しかし、これ
らを一緒に摂るにはサプリメントなどを利用した方が賢明かなと思います。
どちらかと言えば目に自信のない人は、できるだけ早い時期からルテインを積極的に摂取
することが、目の老化の予防と健康を保つための正攻法と言えるでしょう。
