耳鳴りの原因とは
耳鳴りが続くと、耳鼻咽喉科を受診する人が多いと思いますが、その原因を納得できるよ
うな説明がされるようになったのは、まだごく最近のことです。つまり、ごく最近まで「
原因不明」の病気とされていたのです。
原因がわからないのですから、治療法もない訳で、つまるところ「加齢のせい」であった
り、「気持ちのせい」であったり、というのが耳鳴りの原因とされていたようなところが
あります。
しかし、現在は、耳鳴りのメカニズムも解明されて、重症化することが少なくなりました。
とは言っても、それはちゃんとした原因を理解して、悪化しないように努力すればの話に
なります。
そこで、まず、私たちが音を聞くという仕組みを理解する必要があります。音が耳の穴か
ら入ると、鼓膜に振動を与えます。その振動は耳小骨によって増幅されて、さらに奥へと
伝わっていくと、その先に蝸牛という器官があり、そこで音は電気信号に変えられて、脳
に伝わると「音」として認識されることになるのです。この仕組みが、ごく最近になって
解明されたのです。
それまでは「耳鳴りは、年をとると誰にでも起こることだから、あまり気にしないで、じ
ょうずに付き合っていきましょう」といった、まじないのような治療法でしたので、大き
く進歩したことになります。実際、その後は、耳鳴りの大半は改善されるようになり、致
命的な状態まで悪化する人もほとんどいなくなっていますので、耳鳴りに関しては、ひと
まず安心できるレベルの治療法が確立されたことになります。
耳鳴りと難聴の関係
耳鳴りを訴える人の９割以上に「難聴」があると言われています。難聴＝音が聞こえにく
い、ということですので、何らかの原因で「音を聞く機能に異常」があるということにな
ります。その場合の異常があると考えられる部位は蝸牛であることが多いとされています。
蝸牛では、低音域・中音域・高音域などに分けて電気信号に変えられていますが、そのど
こかに異常があると、脳が音として認識しにくくなります。そのよい例が、高齢者と高音
域の音で、加齢による難聴の多くは、高音域の音が聞きとりにくくなることです。
この場合、脳に伝わる電気信号も少なくなりますが、脳はその聞こえなくなった部分を補
おうとして、電気信号を増幅させます。
ここまでは、何となく理解できると思いますが、それが耳鳴りとどう結びつくのかと言う
と、実は、この脳の反応は、音が鳴っていな時にも起こるのです。それが、音が鳴ってい
ないときにも、音が鳴っていると感じてしまう「耳鳴り」と言われる症状なのです。つま
り、聞こえなくなった音を、補おうとする脳の反応が耳鳴りということです。
耳鳴りの改善法とは
耳鳴りの原因は、耳ではなく、脳の過剰反応であることが理解できているかどうかで、改
善方法は全然違ってきます。耳鳴りが実際の音ではないということがわかっていれば、そ
れを意識しなければ良いということになります。
人間には、本来、自分に必要な音を聞き分ける能力があります。騒音の中でも自分の名前
が呼ばれると、それを聞き分けて反応するといった能力です。つまり、自分にとって必要
な音を選択して聞くことができるのです。
これは、耳鳴りとも大きく関係していて、音を聞こうとすると耳鳴りがする、耳鳴りがす
るから意識を集中して聞こうとすることで、さらに耳鳴りが大きくなるということになる
のです。
このことから言えることは、耳鳴りを改善するには、難聴の改善、ストレスなどの精神的
な不安の軽減などになります。
まずは、難聴の改善法として、最近注目されているのが、従来の補聴器と全く逆の発想か
ら生まれた、ノイズをシャットアウトしてクリーンな音をよく聞くことで、聴覚を活性化
させるという、インコアイヤホンです。
聴力改善プログラムに従って、聞き続けるだけで、聴力に変化を感じている人が多いと言
われている新製品ですので、試してみる価値は十分にあります。
そして、加齢により衰えた神経を整えたり、血流を改善することで、耳鳴りを改善する働
きがあると言われるのが、医薬品のナリピットです。医薬品として認められていますので、
それなりの効果は期待できます。
耳鳴りで困っている人に、ぜひ理解して、試していただきたいアイテム２つです。
|
|
