関節痛の原因
関節痛の原因は、外傷や炎症によって生じる関節の痛みですが、外傷による場合はその原
因も対処法も漠然とわかりますが、炎症による痛みはその原因もさまざまで、痛みが出る
まではほとんど自覚すらしていないというところに問題があります。
しかし、痛みが生じてから考えてみると、運動過多による間接障害であったり、逆に運動
不足による間接の変形、肥満による間接への過剰負担、加齢による老化などが原因となっ
て軟骨に異常が起きていることがわかります。
これらは、ごく限定的な症例ではありますが、該当する人は少なくとも関節に炎症を生じ
やすいと考えなければなりません。具体的には「野球ひじ」「ゴルフひじ」といった特定
の関節を酷使したために炎症や変形を起こしてしまうものはよく知られていますが、それ
以外にも走る・跳ぶ・蹴るなどの日常生活でも知らず知らず酷使されている膝関節は、も
っとも影響を受けやすいところでもあるのです。
やがて、加齢とともに関節の間のクッションの役割をしている軟骨が減ってくることで炎
症が起きやすくなりますし、運動不足や肥満は更に関節の負担を増すことになり、関節の
変形から障害へと移行していくことになるのです。
そのような関節痛の代表は、肩関節周囲炎（四十肩・五十肩）と変形性膝関節炎です。
肩関節周囲炎は、加齢により肩関節とその周辺の組織が慢性的に炎症を起こす症状で、腕
の上げ下ろし、回転の動作が痛みで制限されてしまうものですが、１年以内に自然と回復
していくことも多いので、関節痛の中心はやはり膝関節ということになります。
とは言っても、肩関節周囲炎も経験した人ならよくご存じのように、夜も眠れないほどの
痛みに襲われることもありますので、ただ我慢するだけではなく、肩の運動をしたりして
回復を早める努力をする必要があります。しかし、生涯そのままという種類のものでもな
く、やがて落ち着くという安心感があるという意味では、膝関節とは少し違います。
ということで、できるだけ早期に対策を考えなければ、やがて寝たきりになってしまって
介護の必要な生活になってしまう危険のあるのが膝関節痛ということで、できれば予防の
段階から真剣に取り組むことが大切です。
膝関節の予防法
加齢や肥満により生じやすい膝の関節の痛みを変形性膝関節症といいます。膝関節の軟骨
がすり減って、関節が変形したり炎症を起こすことで痛みが生じます。
最初は、長時間歩行や運動後に膝に痛みを感じる程度ですが、やがて歩き始めにも痛みを
感じることが多くなります。特に女性に多い症状ですので、しっかり覚えておく必要があ
ります。
では、その変形性膝関節症を予防する方法はということですが、予防段階ではそれほど難
しいことをする必要もありませんので、ぜひ実践していただきたいところです。
自宅でもできる簡単な方法としては、椅子に座って片足を前にピンと伸ばす運動やウオー
キングなど軽い運動で筋力をつけることです。
また、関節だけでなく健康のためにも肥満を解消しましょう。
次に、姿勢を正しく保つように心掛けると同時に、畳に正座するより椅子、トイレも和式
より洋式といった感じで、できるだけ膝に負担がかからない生活スタイルに変えましょう。
そして、もっとも注意しなければならないのが、ハイヒールや形の合っていない靴を履く
ことです。無意識に膝に負担をかける歩き方を長時間つづけることになります。
あとは、ゆとりがあればサプリメントなどで軟骨成分も補充しましょう。軟骨成分は減っ
てからではなく、減りはじめる前から摂取することが最も効果的な補充方法なのです。
同時にビタミンＢ群の補充もすれば尚いいでしょう。
