女性の頻尿とは
頻尿とは排尿の回数が多いことを言います。その定義は昼間に８回、就寝中に２回以上の
排尿があることとされています。
頻尿は男女に限らず高齢になると起こりやすくなりますが、その対策としては男女で多少
の違いがあります。つまり、基本的なところは同じ原因であっても、対処法は男性と女性
では少し違うのです。
頻尿の基本的な原因としては、老化による「膀胱機能の低下」「骨盤低筋群の筋力低下」
ですが、男性の場合は「前立腺肥大」症状が加わることが頻尿と関係しています。
女性の場合は、主に「骨盤低筋群のゆるみ」と「過活動膀胱」によるところが多いと言わ
れていて、これは膀胱の排尿筋が少量の尿にも過敏に反応することで強い尿意を感じるこ
とになる病気です。若い女性の場合は、尿道から雑菌が入ることで起こる「膀胱炎」によ
る頻尿が多い傾向にあります。
女性に多い尿トラブルとしては「頻尿」「残尿感」「尿漏れ」「排尿痛」がありますが、
実際は、悩んでいても心理的に相談しにくいということもあるようです。
頻尿の原因としては、男女ともに「過活動膀胱」が多いと言われていますが、女性の場合
は膀胱炎・子宮筋腫・骨盤臓器脱などが関係することもあります。症状としては「トイレ
に行ったばかりなのに、またすぐに行きたくなる」というものです。
残尿感というのは、「トイレに行ったのにスッキリしない」という症状のことで、これも
過活動膀胱や膀胱炎が原因であることが多いのですが、更年期症状としてや血流が悪くな
って筋肉の伸縮性が低下しているような時にも起こります。
尿漏れとは、「自分の意志に関係なく尿が漏れる」症状ですが、一般的に「腹圧性尿失禁」
と言われる「くしゃみ」や「大声で笑う」などで尿漏れを起こします。加齢や出産で骨盤
底筋が緩みやすく、尿道の短い女性に起こりやすい症状です。
排尿痛とは、「排尿時に痛みを感じる」症状です。特に、排尿の終わりに不快な痛みが発
生する症状が女性に多い「急性膀胱炎」の特徴です。普通は時間とともに自然に治ります
が、いつまでも治らない場合は「腎盂腎炎」などを併発することもありますので注意が必
要です。
そして、もう１つは「心因性頻尿」という、機能的には何も問題がないのですが、心理的
な緊張によって尿意が発生するケースです。会議が始まるとトイレに行きたくなるといっ
た経験があると思いますが、この場合は「リラックス（安心）」することで改善されます。
女性の頻尿改善法
頻尿というのは、そもそもが水分の過剰摂取であることが多いので、まずは水分の摂取量
を減らすことから始めるといいでしょう。そして、利尿作用のあるカフェイン、アルコー
ルなども控えてみると、案外簡単に改善されたりします。
ただ、あまりにも極端に水分摂取を控えると、今度は逆に脱水症状や熱中症の原因になる
こともありますので、基本的な水分摂取は必要です。
そして、地味ですが、骨盤底筋を鍛える訓練や膀胱をトレーニングして、少しずつ改善し
ていくことになります。骨盤庭訓を鍛えるにはヒップリフトという仰向けに寝て、お尻を
床から浮かせて膝がしらと鎖骨が一直線になるように（このときに肩甲骨の下あたりまで
床から離れている状態）息を吸いながら引き上げていきます。そのままの状態でゆっくり
息を吐き、吐き終わったらゆっくり力を抜いて元の位置に戻します。
多少のお金をかけられる人は、座っているだけでトレーニングが可能な骨盤クッションと
いう骨盤筋肉トレーニング製品もありますので、それを使用してください。
同時に、尿意を感じても少しずつトイレに駆け込む時間を延長していくことにより、膀胱
を改善するトレーニングも行うことです。
また、そんな悠長なことはやっていられないという人には、そのようなトレーニングを続
けることを念頭に、膀胱機能を調整し、過敏な状態から正常に改善するための医薬品もあ
りますので、それを利用しても良いのかなと思います。
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