胃が痛む原因と症状
胃が痛む原因はさまざまですが、その痛みの症状によって、ある程度の原因を知ることも
できます。なので、その痛みの症状と原因を知っておくと、急な場合にもセルフケアで対
応することが可能になります。
一般的に、胃が痛いというと「食べ過ぎ」と考える人が多いようです。確かに子供の頃は
そのようなことも多いですが、大人になると、それより精神的なストレスによるものが多
いと言われています。
仕事や対人関係、居住環境など、さまざまなストレスが溜まってくると自律神経の乱れに
つながります。自律神経はいろんな働きをしていますが、その１つに胃酸の分泌や胃の機
能を制御する働きがあります。つまり、自律神経が乱れることで胃酸の分泌が過剰になる
と、金属も溶かすといわれるほど強力な胃酸は胃壁の粘膜を傷つけてしまい炎症が起こり
ます。それが、空腹時などにシクシク、キリキリと痛む症状となって現れます。
同じくストレスが関係する胃炎でも、胃の痛みに加え、胃の不快感、食後の胸焼け、むか
つきなど、どちらかと言えば消化不良的な症状が見られることが多いのが神経性胃炎です。
ときには、下痢や便秘も併発することがあります。
次に、これもストレスと無関係ではありませんが、いわゆる暴飲暴食です。単に量的なこ
ともありますが、たいていの場合は、体への負担が大きいアルコールやタバコ、刺激物な
どが加わることが多く、その症状は、誰もが一度は経験しているような食べ過ぎたときの
胃痛や胃の不快感です。ただ、この場合は原因もよく分かっているので、とりあえずは胃
を休めることが大切です。しかし、下痢や嘔吐がひどい場合は、食中毒の疑いもあります
ので、様子を見て医療機関で診察を受ける必要があります。
同様に、診察が必要な胃痛には、ノロウイルスなどウイルス性の急性胃腸炎で、特徴は胃
の痛みに加え、水のような下痢、嘔吐、発熱などの激しい付帯症状があります。
食事前後にみぞおちのあたりにズキズキと強い痛みが起こる場合は胃潰瘍や十二指腸潰瘍
などが考えられます。また、痛みはそれほど強くありませんが、吐き気や嘔吐、食欲低下、
体重減少、倦怠感、吐血といった症状が見られる場合は胃ガンの疑いもあります。
胃が痛いときの対処法
暴飲暴食が原因の胃痛は、胃腸薬で対処できる場合が多いようです。できれば総合胃腸薬
という種類のものが効果的です。ベルトなどを緩め、静かに横になって痛みが治まるのを
待ちましょう。様子を見ながら深呼吸をしたり、少し落ち着いてきたら白湯などの温かい
飲み物を飲んだり、軽くストレッチなどもしてみましょう。
特別な病気が関係していなければ、痛みが治まれば普通にもどりますが、その場合の原因
の多くはストレスが関係していますので、繰り返さないためにもストレスの解消法を見つ
けて、胃痛を未然に防ぐようにすることが大切です。
環境を変えるのが難しいような場合でも、ストレスの緩和に役立つサプリメントなどを上
手に活用したり、規則正しい生活スタイル（特に規則正しい食事）を心がけるようにする
ことで、ある程度は胃痛の原因を遠ざけることができます。
また、胃が荒れていると感じる場合は、脂っぽい食べ物や消化しにくい硬い食べ物、刺激
の強い食べ物は控えることです。和菓子やチョコレートなどの甘い物も胃の粘膜を刺激す
る食べ物として控えるのが無難です。
更に、胃が荒れる原因として、睡眠不足や便秘なども直接・間接的に影響していますので、
できるだけ普通の健康的な生活を心掛けることが大切です。
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