１．フレイルの意味と症状
高齢者の周辺では、最近フレイルという言葉がよく聞かれるようになりました。加齢によ
る身体機能の衰え全般のことを言うようですが、特に、健常から要介護へ移行するまでの
中間的な段階にある状態のことを言います。
ただ、身体的な問題だけなら分かりやすいのですが、フレイルという言葉には、認知機能
障害や精神的なうつなど、心理的な問題や経済的な問題、孤立などの問題も含まれるよう
で、高齢者全般に起こる問題をひとくくりにして、高齢者の現在の状態を把握する目安と
して使われているようなところがあります。
いずにしても、加齢により体力や気力が衰え、心身や社会的なダメージを受けたりして、
回復力が弱まった状態のことを言いますが、適切な支援を受けることで元の状態に戻るこ
ともできる時期という意味も含まれています。
具体的には、身体機能や認知機能の低下による疲労、関節炎や循環器疾患、収入減、栄養
不足などによる活動力の低下といったことになりますが、明確な個々の原因というより、
さまざまな要因が重なり合うことで、徐々にフレイルという状態になります。このときに
適切な支援を受けることができれば回復することも可能ですが、放置すると、さらに心身
の虚弱化が進み、やがて介護が必要な状態に移行してしまうのです。
自分で知るフレイルの兆候としては、年間 ５％（４.５kg）以上の自然な体重減少がある、
週の半分以上は疲れを感じて何もする気にならない、歩く速度が低下した、握力が低下し
た、身体の活動量が低下した、など２つ以上当てはまる場合は要注意とされています。
２．フレイルを予防すには
フレイルを予防するには、生活習慣病の予防・管理、運動機能・認知機能の低下予防、社
会的な交流を持つこととされています。つまり、生活習慣病を予防したり、すでに慢性疾
患を持っているなら、まずはその持病を悪化させないように、医師や薬剤師の注意をよく
聞いて現状を保てるようにすることです。
高齢になると、免疫機能も低下しますので、ちょっとした感染症でも重症化して寝たきり
になってしまうことが多いので、日頃からバランスの良い食事を心掛け、適度な運動もし
て、免疫を高めるような体作りをしておくことです。
そして、社会的な交流を持つということですが、もともと友人や趣味仲間がいる人は、フ
レイルなんてあまり気にならない人だと思いますが、現時点でそのようなつながりがない
人でも、できるだけ家族や友人と食事をしたりお茶を飲んだりする機会を作ることで、精
神的・社会的なフレイル予防になります。
運動に関しては、関節痛があったり、交通事故に遭うリスクなど、高齢者にとってはハー
ドルが高い部分かも知れませんが、一番大事なポイントは筋力を落とさないことですので、
外での運動（ウォーキングなど）が難しい場合でも、家の中でできるだけ動くようにする
ことです。
認知機能は、セルフケアの難しいところですが、少しでも興味があればどのようなことで
もかまいませんので、前向きに真剣に取り組むことです。例えば、フレイル予防に必要な
食事内容や食材について調べてみるだけでも、脳は活性化されますし、フレイル予防にも
なりますので、まさに一石二鳥ということになります。さらに、脳にも栄養をと考える人
にはプラズマローゲンという成分の評判が良いようですので試してみて下さい。