1.シニア世代の老化対策
老化とは、加齢にともなう心身の機能低下のことを言います。一般的には、物が見えにく
くなる、音が聞こえにくくなる、シミやシワが増えるなどの自然の老化の他、病気やケガ
が原因で老化して行きます。
老化を防ぐ方法はありませんが、老化の大きな要因の1つである生活習慣を変えることで、
ある程度の老化は抑えることができます。なので、現在の年齢が40代・50代といった
比較的若い世代なら、さまざまな老化の原点とも言われる臓器や血管などの健康状態を保
つようにすることです。
その方法は、いわゆる生活習慣病対策と言われるもので、実は、ここでの対策の真面目度
が将来の老化に大きく影響してくるのです。老化という言葉がまだまだ先のように思える
ときが老化対策の始め時ということなのです。
すでに、シニア(高齢者)と呼ばれる人の老化対策は、フレイル予防が基本になります。
フレイルとは、身体機能や認知機能の低下が見られるものの、まだ健康な状態に戻ること
も可能な状態のことで、健康~要介護の間の状態ですが、このような状態にならないよう
にすることがシニア世代の老化対策の基本になります。
と言っても、何も特別に難しいことをする訳ではなく、内容は多少違いますが、若い世代
の人と同じく、その対策の中心は「食事」と「運動」になります。
2.具体的なフレイル対策
一般的に、健康を損なう原因の多くは食生活と関係しています。つまり、暴飲暴食などの
他、総じて食べ過ぎという状態が生活習慣病の原因になり、そこから健康が損なわれてい
きます。なので、若い世代の人は、まずは食べ過ぎを意識して腹八分目を心掛けることが
何より大切です。
もちろん、高齢者の場合も、食べ過ぎ・飲みすぎは良くありませんが、実は高齢者の場合
に多いのが、食事量が減ることによる低栄養状態の方です。栄養状態が悪くなると、体重
が減り、筋力も低下します。つまり、フレイルに近付くことになります。そして、高齢者
の食事量の減少につながるきっかけが、生活習慣病による食事制限だったりしますので、
若いころからの生活習慣病対策の成果が現れるところでもあるのです。
なので、年齢に関係なく、バランスの良い食生活を心掛けるということが老化対策の基本
中の基本になります。
次に大切なのが、適度な運動です。ウォーキングなどの有酸素運動は万人向きですが、ま
だゆとりのある人は筋肉トレーニングもしておくと良いかも知れません。筋肉は使わなけ
ればすぐに退化しますので、習慣的に続ける必要があります。そのためにも生涯続けれら
るような運動を、若い頃から見つけておくと、高齢になっても無理なく続けることができ
ます。
筋肉は糖代謝や熱産生にも関係していますので、筋肉を維持することは糖尿病や冷え予防
にもなり、結果的には老化予防にもなります。私がおすすめする最も簡単な筋力トレーニ
ング方法は、ウォーキングをはじめ、ただ足の指にはめて歩くだけで筋力がアップし、さ
らに歩く姿勢も矯正されるという足指パッドです。それほど高価なものでもありませんの
で、老化対策の奥の手として1つ有っても悪くないような気がします。
加齢とともに、明らかに若い頃より心身は衰えます。しかし、病気になって寝たきりで介
護のお世話になって辛い状態で生きるより、老化と闘いながら、若い頃のようには行かな
くても、少しでも健康的な生活を送れることに幸せを感じましょう。
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