１．高齢者の足の甲がむくむ原因
むくみの原因は、単純に考えれば、体内に水が溜まることです。高齢者になぜ水が溜まり
やすいのかと言えば、老化による循環機能の低下や運動不足によるところが大きいのです
が、腎臓や肝臓、甲状腺などの病気が関係していることもあります。
一般的に、むくみが出やすいとされるのが、手や足の甲ですが、水分は血液によって全身
に届けられたり回収されたりしています。不要になった水分を回収するのは静脈とリンパ
管ですが、主に静脈に問題が生じると、戻る予定の水分が血管の外に溜まってしまうこと
でむくみが生じることになります。
特に高齢者に限ったものではなく、若い元気な人にもむくみが見られることがありますが、
普通は寝ている間に自然解消されてなくなります。しかし、高齢者になると、自然に解消
することが難しくなり、そのまま慢性化してしまうことになるのです。
老化現象と言ってしまえばそれまでですが、むくみは血液の循環が悪いという意味でもあ
りますので、何らかの病気が関係している場合はもちろん、そうでなくても、できるだけ
のことはしておく必要があります。
手や足にむくみができたら、まずは病気が関係していないかどうかを検査しておくことで、
安心してむくみ対策ができますので、一晩寝てもむくみ状態が回復しない場合は、むくみ
ケアとともに、できるだけ早めに医師の診察も受けるようにしましょう。
２．手足のむくみの予防・解消法
高齢になると、何らかの病気を持っていることも多くなりますので、まずは日頃から医師
の診断を受けておくことは大切です。むくみの原因が病気にある場合は、その病気の治療
をすることですが、健康な場合は、慢性化させないようにすることが大切です。
そもそも、むくみの原因は、加齢による体の機能の衰えであることが多いので、むくみが
できやすくなるのは仕方ないことですが、それを慢性化させないことが大切なのです。
一番よい方法は、運動をすることですが、高齢になると足腰が弱っている人も多くなりま
すので、運動そのものが厳しいということも含めた対策が必要になります。
よく気になると言われるのが足の甲のむくみですが、この場合は、いかにスムーズに血液
を心臓に戻すかということですので、足を上げたり、動かしたりするだけでも効果が期待
できます。足が不自由で難しいという人には、足まくらという便利な道具もありますので、
そのようなものも上手に活用しましょう。
また、むくみは寝ている間に解消するという理屈でいけば、昼寝をすることも１つの有効
な方法になります。その他にも、水分の過剰摂取を控えたり、塩分を控えたり、利尿作用
のあるお茶を飲むなど、工夫すれば、体内に水分が溜まらないようにする方法はいろいろ
あります。
たまに、複数の薬を服用することが、むくみの原因になっていることもありますので、そ
の場合は主治医と相談してみるようにしましょう。
そして、冷えによる血行不良も当然むくみの原因になりますので、できるだけ温かくする
ことです。足首を回したり、つま先から足首に向けてさするだけでも効果があります。
足のむくみは、昼間の時間帯に悪化することが多いので、むくみが起きやす人は、日中は
着圧ソックスなどを履くのも１つの予防法としておすすめです。
いすれにしても、足にむくみが生じやすい人は、できるだけ尻と足が同じ高さになるよう
に意識するだけでも、かなりのむくみ予防になります。
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