１．反り腰になる原因
反り腰とは腰が反った状態になることで、骨盤が前方に傾いて、お尻が後ろに突き出た状
態のことを言います。骨盤が前傾して、腰椎が引っ張られることで腰椎から仙椎にかけて
の前弯のカーブが保てなくなっている状態です。背骨はＳ字型になっていることはよく知
られていますが、頚椎や腰椎のように前向きにカーブを描いていることを「前弯」と言い、
胸椎のように後ろ向きにカーブを描いていることを「後湾」と言います。
では、その骨盤が前傾する原因は何かということですが、それは骨盤や背骨を支える筋肉
（インナーマッスル）の筋力不足です。筋力が不足することで、骨盤が歪んだりズレたり
して正しい位置に定着しにくくなるのです。
デスクワークで姿勢の悪い人やハイヒールを履く人は、骨盤が歪みやすい傾向にあります
が、筋力不足も加わることで骨盤が前傾しやすくなり、反り腰になることが多いと言われ
ています。
反り腰になると、お腹が前に出て、お尻も出ますが、骨盤周囲の筋力が低下しているため
垂れて大きく見えてしまいます。スタイル的にはどう見てもカッコ良いというものではあ
りませんよね。また、見た目だけではなく、骨盤が本来の場所にない状態で生活している
ことになりますので、腰椎や骨盤周辺の筋肉の負担も大きくなることから「腰痛」が起こ
りやすくなります。ひどくなると、仰向けに寝ているだけで腰痛になるということもある
と言われています。
他にも、骨盤の位置が歪むことで起こる症状としては、「肩こり（首こり）」「下半身太
り」「内股・Ｘ脚」といった好ましくないことがいろいろ起きてきます。
２．反り腰の改善方法
反り腰は自分でも治せますが、基本的に「すぐに治る」という種類のものではありません。
なので、ストレッチをしたり、整体院に行ったりしても、一度だけでは治すことはできま
せんので、繰り返し継続することが必要です。
そこで、まずは「正しい立ち方」を意識する習慣をつけましょう。と言ってもなかなかそ
の基本姿勢がわからない人が多いですよね。気を付けることは「胸を起こして、耳・肩・
くるぶしが一直線になるような立ち方」が基本です。座るときも、上半身はそのままで腰
を下すだけです。私は、姿勢改善と筋力強化のために足指パッドを使っていますが、これ
が結構お気に入りです。興味があればぜひ試してみて下さい。
ストレッチの方法としては、骨盤の前傾を改善するためのストレッチなら何でもかまいま
せんが、継続できるものを見つけて下さい。簡単なものでは「仰向けになり、膝をかかえ
て、腰と背中を丸めて１０秒程度静止する」「仰向けに寝て片方の膝を抱えて体に近づけ
る、もう片方の足も同じように行う、両膝を抱えて体に近づける」といったものがありま
すが、そのようなものでもかまいませんので、毎日続けるようにすることです。
特にデスクワーク中心の人やハイヒールを履く人に「反り腰」が多いと言われていますの
で、今現在は反り腰でなくても、将来的なリスクを軽減するためにも、この反り腰改善の
仕方を覚えて、少しずつでもインナーマッスルの強化、姿勢の矯正をすることを習慣化す
るようにして下さい。
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