加齢と認知症の物忘れの違い
長寿先進国となった日本人の大きな問題の1つに「認知症」がありますが、認知症という
のは風邪による喉の痛みや鼻汁などの症状のような「症候群」の名称で、原因がはっきり
していないため病気と診断できない状態のことを言います。
原因はさまざまで特定できないものの、脳の細胞が死んだり、働きが低下することで、日
常生活に支障をきたしているという状態のことを「認知症」と呼んでいるのです。
そして、よく混同してしまう症状に「加齢によるもの忘れ」というのがありますが、こち
らは脳の老化が原因で起こる症状で、もの忘れの程度も部分的なものであり、進行性もな
く日常生活に支障をきたすようなものではありません。自分でも自覚していて、何らかの
ヒントがあれば思い出すことができる種類のものです。
一方で「認知症によるもの忘れ」は、脳の神経細胞が破壊されることで起きるため、物事
の全体がすっぽりと抜け落ちてしまう状態ですので、ヒントを与えても思い出すことがで
きず、日常生活にも支障をきたしますが、本人に自覚はなく症状も進行していきます。

では、その気になる認知症の症状とはどのようなものかということですが、「中核症状」
と「周辺症状」があり、中核症状というのは脳の神経細胞が破壊されたことで起こる直接
的な症状で「記憶障害」です。初期のうちは「直前の記憶を忘れる」というのが特徴で、
過去の記憶は残っていることも多いですが、やがて進行するとそれも失われてしまう傾向
にあります。計画的に物事を考えられなくなるので判断力は低下しますし、時間や場所も
わからなく(見当識障害)なってしまいます。
周辺症状というのは、脳の障害による精神や行動の異常のことで、妄想、抑うつ(精神障
害)や徘徊、興奮、暴力(行動異常)などとなって現れます。
認知症予防は早目の対策がすべて
認知症を患う人が多くなるにつれ、医薬品の開発にも注力されていますが、現在の私たち
は医薬品の開発動向よりも早目の対策で認知症を予防するということが推奨されています。
つまり、認知症は35年かけて進行すると言われていますが、脳に変化が起きてから認知
症と診断されるまで25年ほどかかると言われています。そして、その後を認知症状態で
10年ほどの期間を過ごすことになるのですが、その認知症と診断される25年目を少し
でも先に延ばすようにする予防法が推奨されている訳です。
仮に、75歳で認知症と診断される人は、50歳からその兆候はあることになりますので、
遅くとも50歳までには認知症予防に真剣に取り組まなければなりません。
とは言っても、自分は認知症になるのかどうかも分からないし、50歳ころにはほとんど
の人が、自分とは無関係なものと思っているようです。

しかし、認知症になるかどうかは別にしても、この年代になると若い頃には見られなかっ
た「もの忘れ」や「うっかり」といった症状が多発するようになってきます。脳の老化が
始まっていることには違いないということです。
なので、将来の認知症予防を兼ねて、50際前後から脳のメンテナンスをしておくことは
決して無駄なことではりません。
その方法は、バランスのとれた食事と適度な運動ですが、特にビタミンB群を中心にした
ビタミン類の摂取、青魚成分のDHAやEPA、プラズマローゲンなどが不足しがちと言
われていますので、意識して摂取することが必要になります。
ただ、どうしてそのような成分が不足するのかと言えば、あまり好きでない食品というこ
とと無関係ではなく、認知症が心配だからと意識してもなかなか食生活を変えることが難
しいことも認知症が増え続ける(65際以上の4人に1人)原因の1つでもあります。
そのような理由で摂りたくても、なかなか実現しないという人には優れたサプリメントも
ありますので、前向きに活用されることをおすすめします。何もしないよりは頭の健康の
ためには遥かに良い結果が期待できると考えられます。
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