関節痛の原因と症状
寒くなると関節にかかわるさまざまな症状が現れます。関節痛と言われるものもその１つ
ですが、実は、関節痛は、関節が痛いと感じるときにはもうすでにかなり悪化しているこ
とが多いのです。朝起きたときや長時間同じ姿勢で過ごしたときに、関節が動きにくかっ
たり、立ったり歩いたりしたときに関節に痛みを感じるといった経験がある人は、やがて
関節にトラブルが起こると考えておかなければなりません。
関節になんらかの「こわばり」「腫れ」「痛み」を感じたときが、関節痛に関心を持つと
きであると考えて、きっちりと原因を調べ、対処することが関節痛を防ぐ最善の方法です。
関節痛の原因として代表的なものに「変形性関節症」「関節リウマチ」「関節障害」があ
り、症状はよく似ていますがまったく別のもので、対処法もちがいます。
関節障害というのは特に最近よく聞かれる関節痛の原因ですが、健康のために中高年の人
がスポーツを始めることに関係しています。もちろん中高年に限った訳でもありませんが、
加齢により関節の軟骨が減っているような場合は、筋肉トレーニングやテニスなどのハー
ドな運動でなくても、ウオーキングやジョギングなどの軽い運動でも関節障害を引き起こ
してしまうことになるからです。
関節痛で気をつけなければならないのが、変形性関節症と関節リウマチです。どちらも同
じような症状をともないますが、変形性関節症は関節の老化が原因で起こる痛みで、関節
リウマチは自己免疫疾患です。簡単に言えば「軟骨の減少」と「免疫異常」です。
免疫異常とは、花粉症などと同じように免疫の過剰反応が関節で起きる症状のことです。
関節通の悪化を防ぐには
スポーツ時の関節障害は、準備運動やストレッチなどを入念に行うこと、無理をしないこ
とが何より大切です。そして、関節に炎症や違和感がある場合は、おさまるまで数日は様
子を見ることです。特に高齢者の場合は注意が必要です。
関節リウマチの特徴は、理由は不明ですが、患者の８割前後は女性と言われています。そ
して老化による関節痛と違って、比較的若い世代（３０～５０代）から発症する人が多い
とされています。原因不明の微熱や倦怠感が続いていたり、朝起きたときに手や足の指に
「こわばり」や「腫れ」を感じたら関節リウマチを疑ってみる必要があります。この場合
はリウマチの専門医を受診することをおすすめします。
変形性関節症は加齢とともに起こる関節の老化なので、誰にでも起こりますし、悪化を防
ぐことも可能です。最も多いのが「変形性膝関節症」ですが、これは全身の体重を膝が支
えて酷使されているためです。
予防法としては、関節に負担をかけないような生活をすることです。具体的には、肥満を
解消する、関節を冷やさない、長時間同じ姿勢を続けない、正しい歩き方を身につける、
運動などを通して自然に関節を動かしたり、周辺の筋肉を強化することで関節にかかる負
荷を少なくすることなどです。筋肉の強化と言えば、すぐに筋トレなどを想像するかも知
れませんが、そのようなハードな運動はむしろマイナスになることも多く必要でもありま
せん。ゆっくりとした軽い運動を多めにするのがコツです。
例えば、背筋を伸ばして軽く屈伸運動を１００回くらいするといった方が、安全でもあり
効果的でもあるのです。
そして、軟骨成分として注目を浴びているプロテオグリカンなどを摂取するのも良い方法
です。ときどき「効果がない」とかいう意見もありますが、美容液と同じで効果は不明で
も使わないよりは意味があるという発想です。専門家が一生懸命研究して開発した製品な
のですから、悪く働くことはあまり考えられませんが、良く働くことは十分期待できます。
|
|
