食生活と若禿げの関係
男性はあるていどの年齢になれば薄毛になるというイメージがありますが、高齢者でも髪
がふさふさしている人もいますし、若くても見るからに髪が薄くなっている人もいます。
その原因はさまざまですが、２０代や３０代で髪が薄くなっている人は、不規則な食生活
による、タンパク質、ビタミン、ミネラルなど髪に必要な成分が不足していることと関係
していることが少なくありません。
人間の体は食べたもので作られているという原理で考えても、ごく当然のことですね。
しかし、ここで注意したいのは、必要な栄養素さえ摂取すれば良いのかと言えば、そうい
うものでもなく、逆に、髪の成長に悪影響を与える食習慣や生活習慣も改善する必要があ
ります。
それは、高カロリーや高脂質な食べ物が多い、過剰なアルコール摂取、就寝前の食事など、
まぁ、普通に健康に良くないことばかりですので、薄毛以前の問題として心掛けておく必
要があることかも知れません。
高カロリー、高脂質の食べ物は、皮脂の分泌量を増やすことで毛穴のつまりの原因になり
ますし、血中の中性脂肪が増加すれば、血流が悪くなり頭皮に栄養が届きにくくなります。
アルコールは、分解されるときに髪の成長に必要な栄養素を大量に消費しますし、分解し
切れないアセトアルデヒドはＡＧＡの原因物質であるＤＨＴを増やすとも言われています。
寝る前の食事が体に良いと考える人は少ないと思いますが、髪に関しても、入眠後２時間
くらいが育毛を促す成長ホルモンが多く分泌されます。そのときに髪に必要な栄養素も届
けられなければならないのですが、胃腸が消化吸収のため活発な血液循環を強いることで
頭皮への血流が悪くなり、必要な栄養や酸素が届けられにくくなります。
育毛に効果的な食生活
髪の毛の主成分はケラチン（タンパク質）です。タンパク質は、筋肉や皮膚、血液、内臓、
ホルモンなど、髪以外でも多くの部位の構成成分です。そして、生命維持に必要な部分で
優先的に使われて、その後に髪や皮膚に使われることになります。
タンパク質を含む食品は、肉や魚、大豆など、それほど苦労しなくても身近に多くありま
すが、インスタント食品やレトルトフードばかり食べている人は不足傾向にあります。
特に、髪の主成分ケラチンを構成するアミノ酸のシスチンは、飲酒や喫煙で分解されてし
まいますので、飲酒・喫煙習慣のある人は、シスチンを豊富に含む肉や魚、卵などの動物
性タンパク質を多く摂取する必要があります。
そして、髪の毛の成長をサポートするのがビタミンとミネラルです。
ビタミンＡ（頭皮の健康）、ビタミンＢ群（新陳代謝を促進）、ビタミンＣ（毛細血管の
生成）、ビタミンＥ（抗酸化作用）などは、髪に限ったことではなく、身体のあらゆる機
能に必要な成分なので、不足しないように注意する必要があります。
同様に、ミネラルも身体の調子を整える必須成分ですが、特に髪の毛の成長に不足すると
良くないのが亜鉛です。髪の主成分のケラチンを生成したり、ＡＧＡの原因物質の産生を
抑制する働きもします。亜鉛が多く含まれる食品はレバー（特に豚レバー）や牡蠣、しら
すなどがありますが、この辺は好き嫌いの問題もありますので、苦手な人はサプリメント
で摂取するという方法もあります。
その際は、亜鉛だけではなく、ビタミン、ミネラルをはじめ、育毛全般に必要な、あまり
知られていない必要成分まで包括的に配合されているものがおすすめです。
ただし、サプリメントさえ摂っていれば良いというものではありません。規則正しい食生
活を基本に、暴飲暴食・過度なダイエット・ファストフード・インスタント食品等は極力
控え、育毛に効果的な食生活をめざすことが大切です。
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