１．片頭痛の原因
片頭痛とは、血管が拡張することが原因で拍動性のズキンズキンとした痛みが出る頭痛で
す。普通は、頭の片側に痛みが起こり、４時間から７２時間程度続くと言われています。
症状はかなり重度で、歩行や階段の昇り降りでも悪化するため、日常生活に支障がでます
し、発作中に吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
年代では３０代・４０代の女性に多く起こるとされていますが、高校生や中学生・小学生
でも片頭痛に悩んでいる人が少なくないと言われています。
ただ、発熱や意識レベルが低下するような状態、手足のマヒや顔の異常、これまで体験し
たことがないような頭を殴られたような頭痛の症状がある場合は、すぐに救急車を呼ぶな
どの対応が必要になります。
片頭痛が起こる原因とされているのは、三叉神経が刺激を受けて脳の硬膜の血管に炎症が
起きて痛みを引き起こす三叉神経血管説、大脳の神経が過剰に興奮することが原因とされ
る神経節などが有力視されていますが、実のところ、まだハッキリと解明されている訳で
もないのです。
しかし、何度か繰り返す人には、片頭痛にも前兆があることが知られていて、その代表的
なものが閃輝暗点という「キラキラ眩しい・視界が波打つ」といった視覚症状です。また
触っただけでビリっとしたり、一部の感覚が鈍くなったと言われる感覚症状もよく見られ
る前兆と言われています。
このようなことも何度か経験すると、そのような状況を作り出す特定の環境も漠然とわか
ることがありますので、できるだけそのような状況を避けるようにすること、前兆が現れ
たら鎮痛剤を準備しておくことなどが実質的な予防法になります。
２．片頭痛の対処法
頭痛が起きているときにアルコールやカフェインなどの刺激物を摂る人は少ないと思いま
すが、一般的に片頭痛持ちと言われる人は、高脂肪の食事、コーヒー、アルコール類の消
費が多いと言われていますので、まずはその辺のところもチェックして、気になるところ
があれば見直してみましょう。
実際に頭痛が起きたら、できるだけ刺激を与えないようにして、暗い静かなところで横に
なるようにしましょう。香水の匂いやタバコの煙なども刺激になりますので、普段はあま
り気にしていないようなことでも避けるのが無難です。
頭痛は血管が拡張することで起こりますので、痛いところを冷やすことで血管の収縮が期
待できます。しかし、もともと首の血流が悪いことを自覚しているような場合は、温めた
方が楽になることもあります。
そして、鎮痛剤などが入手できるなら、できるだけ早く飲むようにしましょう。たまに、
薬は飲まない方が健康には良いなどと考える人もいますが、片頭痛の場合は、早く飲む方
が効果が現れるのも早くなりますので、あまり小さなことにこだわらず、痛みを鎮めるこ
とを優先しましょう。
片頭痛を引き起こす要因として、ストレス（約８０％）、睡眠不足（約５０％）、夜更か
し（約３０％）というデータもありますので、該当する人はできるだけ改めるようにしま
しょう。
また、中高年からは、高血圧などの生活習慣病とともに頭痛が出てくるといったこともよ
くある事例ですので、根本的な健康対策が必要になります。原因が特定できず、予防法も
曖昧といった症状の改善に役に立つのが漢方薬と言われていますので、年齢にかかわらず、
片頭痛で悩んでいる人は、一度試してみても良いかも知れません。
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