動脈硬化の基礎
動脈硬化という名前からも何となくイメージできると思いますが、血管が弾力性や柔軟性
を失い、硬くなって、血液がスムーズに流れなくなる状態のことを言います。その原因は
加齢ということなので、一般的には老化現象の１つと考えられていますが、他にも、血管
にコレステロールや中性脂肪などがたまることによって、血管が詰まり、血液の流れが悪
くなるような状態も動脈硬化とされています。
つまり、血管が老化する（動脈硬化）原因は、加齢や血中の高脂質・高血糖、そして高血
圧などの生活習慣病的なもの、及び、喫煙・飲酒・ストレスなどが深く関係しています。
動脈硬化になると何が問題なのかと言うと、日本人の死因の多くを占める狭心症や心筋梗
塞などの心疾患、脳卒中や脳梗塞などの脳血管疾患などを引き起こすリスクが高くなるこ
とにありますが、足などに血流が不足すると、安静時でも足に痛みが生じたり、足の色が
悪くなったり、最悪の場合は壊死するようなケースもあります。
しかも、動脈硬化の症状は急に現れるのではなく、若い頃から徐々に進行してきたものが
中高年（４０歳）頃から現れてくるものなので、若い世代でも、インスタント食品やレト
ルトフードなどが中心の食生活をしている人、肥満傾向にある人、喫煙習慣のある人、ス
トレスの多い人、運動不足の人、生活習慣病を患っている人、などは、すでに動脈硬化が
始まっている可能性が高いと考えられます。
このような動脈硬化の危険因子を持っている人は、多ければ多いほど、年齢に関係なく、
動脈硬化リスクを減らすための早期の対策が必要です。
動脈硬化の予防
動脈硬化は、それとハッキリわかる自覚症状がないので、普通は早期発見が難しいと言わ
れています。なので、動脈硬化の危険因子を多く持っている人は、若い頃から、定期的に
最低でも体重や血圧を測定したり、病院での検査（血液検査）を受けるようにすることが
早期発見の基本になります。
一般に動脈硬化症という場合、アテローム性動脈硬化症のことを意味しています。アテロ
ーム性動脈硬化症というのは、血管内膜が高血圧・高血糖などにより傷がつき、その隙間
から入り込んだコレステロール・カルシウム・脂肪などの成分が、動脈の内側にアテロー
ム（ドロドロした粥状の塊り）が蓄積して、血管の機能が低下した状態です。
なので、動脈硬化を予防するということは、生活習慣病の原因である生活習慣を見直すこ
とです。つまり、腹八分目でバランスのとれた食事、適度な運動を心掛け、ストレスの解
消、喫煙・飲酒を控える、といったことから始めてみることです。
もうすでに、脂質異常症などを指摘されている場合は、コレステロールを改善する油とし
て定番的な存在になっているヘルスオイルを利用してみることをおすすめします。
実際の年齢は若くなることはありませんが、有難いことに、血管は一度老化しても、食生
活や生活習慣を改め、危険因子を取り除けば、再び若返ることが分かっています。もちろ
ん、早ければ早いほど、若狩りも早くなりますが、特に年齢制限はありませんので、自分
が本気で取り組むかどうかだけのことです。まずは、腹八分目から始めてみましょう。
|
|
