手の指にも起きる変形性関節症の症状と対処法

手の指にも起きる変形性関節症の症状と対処法

《本ページはプロモーションが含まれています》

1.手指変形性関節症の症状

指の関節にある軟骨がすり減って、骨と骨の摩擦により炎症や痛みが起きることを手指変
形性関節症と言います。膝や股関節などの変形性関節症はよく知られていますが、内容的
には同じもので、手の指に生じる変形性関節症のことです。一般的には、親指の付け根や
他の指の第一・二関節に起こりやすいと言われていて、第一関節に生じた場合はへバーデ
ン結節、第二関節に生じた場合をブシャール結節と呼んでいます。

           

原因は明確に解明されている訳ではありませんが、加齢による軟骨組織の減少や指の運動
が関係しているとされています。実際のところ、高齢者ほど多く発症しており、70歳以
上では半数以上の人に症状が見られると言われています。

軟骨組織の老化は誰にでも起こりますが、細かい指作業をしている人ほど発症しやすいと
言われていますので、手指を酷使するような職業に就いている人は注意が必要です。また
女性ホルモンのエストロゲンは関節の炎症を抑える働きがあるとされていて、エストロゲ
ンの減少する更年期以降の女性に多く見られる傾向にあるとも言われています。

症状としては、初期のころは関節に痛みが生じ、関節運動をすることで痛みが強くなると
いう感じですが、進行すると、こわばりが生じたり、安静時にも痛むようになり、やがて
関節が動かしにくくなり、最終的には関節が変形してしまいます。

第一関節に変形が生じた場合を「へバーデン結節」、第二関節に変形が生じた場合を「ブ
シャール結節」という名がついています。

2.変形性指関節症の対処法

最終的には、関節固定術や関節形成術といった治療法がありますが、変形性指関節症の場
合は、まずは保存的な治療を行うのが一般的です。痛みや変形の見られるところにプロテ
クターなどをつけて安静を保つようにしますが、最近はテーピングにも優れたものが多い
ので、私的にはこちらがおすすめです。ただし、血流が悪くなるほど強く巻かないように
して下さい。

たまに、関節リウマチとの区別で迷っている人もいますが、基本的には、変形性指関節症
は第一関節から変形が起こり、関節リウマチは第二関節から変形が始まると言われていま
す。また、関節リウマチは免疫系の病気のため、指関節以外にも全身の関節に痛みや変形
が起こるという違いがあります。

              

同じ指でも「親(母)指CM関節症」という親指の付け根の関節の変形性関節症は、あま
り知られていませんが、物をつまむ時やビンのふたを開ける時などに、手首の親指の付け
根付近に痛みが出る症状です。初めはCM関節に腫れが見られ、押すと痛みがある程度で
すが、進行すると亜脱臼(関節のズレ)して親指が変形して行きます。

対処としては、消炎鎮痛剤入りの貼り薬を貼り、CM関節保護用具や包帯でしっかり巻い
て動きを制限するようにして様子を見ます。それでも不十分な場合は、消炎鎮痛剤を内服
したり、整形外科で注射をすることになります。すでに痛みが強く、白鳥の首と言われる
ような変形が見られるような場合は、手術が必要になる場合があります。


スポンサーリンク
スポンサーリンク