更年期症状は自律神経の乱れ
自律神経という言葉は聞いたことがあると思いますが、これは生命維持機能を２４時間コ
ントロールする働きをしています。生命維持機能というのは内臓の働きや体温、血流、代
謝、消化・吸収といった、生きるために必要な基本的な部分で、自律神経はそれらを調整
しているのです。
よく耳にする交感神経（活動モード）と副交感神経（リラックスモード）により、脳から
の指示がバランス良く伝えられることで心身の調子が保たれているのです。
ところが、更年期と呼ばれる世代の女性は、もうよくご存知のように女性ホルモンの分泌
が急激に減少する時期にあたります。その女性ホルモンは、脳の視床下部からの指示を受
けて卵巣から分泌されているのですが、加齢により指示通りに分泌されなくなることで、
視床下部に混乱が生じることになります。
実は、自律神経もその視床下部にあり、視床下部が混乱することで自律神経にも乱れが生
じることになるのです。すると、精神的にも肉体的にもさまざまな不調症状が現れてくる
ことになるのです。その代表的な症状として、発汗・動悸・イライラ・めまい・倦怠感な
どは更年期症状としてよく知られていますが、そのような症状が更に重くなり家事や仕事
などに支障が出るような状態を更年期障害と呼んでいます。
更年期の症状は気付かない程度の軽い人もいれば、更年期障害になって長期間苦しむ人も
います。個人差と言ってしまえばそれまでですが、性格的に几帳面・神経質・完全主義の
人がより重症化する傾向があるようです。
それは、更年期の症状としての少しの変化にも敏感に反応し、不安な心理が更に不安や恐
怖感と結びつくことで、症状が重くなっていくということになるからです。
手軽にできる更年期症状のケア
まず、最初に覚えておいて欲しいことは、更年期症状で死ぬ人はいないということです。
ところが、あまりにも真剣に悩み過ぎると、うつ病や摂食障害、パニック障害などの精神
的な疾患に進展することで死につながることがあります。
つまり、更年期障害による肉体的な疾患による死はほとんどないが、精神的な疾患による
死は起こりやすいということです。
なので、更年期の症状を感じたら、必要以上に考えすぎないで「いつか治る」という気持
ちで臨むことです。とは言っても、息切れや不眠などの症状が出ると仕事にも集中できな
いとかいった悩みも出てくるかも知れませんが、そのような時には無理をしないで、これ
まで頑張ってきた自分に「更年期休暇」なるものを作ってみるのも１つの方法です。
そして、更年期症状について悩むのではなく、自分の年齢のこと、体の変化のことなどを
素直に受け入れて、更年期以降の人生計画などについて考えてみることです。
そのような時に役に立つアイテムとして、私はハーブティをおすすめしています。ハーブ
と言えば、精神的なリラックス効果はよく知られています。もちろんそれ自体も更年期症
状には役に立つものですが、意外にも日本に多く存在するヨモギのパワーは侮れません。
イライラなどの精神の乱れを整える、血液の浄化、免疫力の強化、胃や腸・肝臓・心臓・
脾臓などの機能を高める作用、自律神経、ホルモンバランスを整える働きもあると言われ
ています。
女性の体は７の倍数で変化していくと言われていますが、４９歳が更年期症状の入口であ
るとしても、５６歳まで我慢すれば良いだけという考えで、むしろ更年期を終える頃には、
今よりも元気な自分になれるように心身を鍛えていただきたいものです。
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