1.昼過ぎに眠くなる原因
昼食を食べると、胃腸に行く血流が増えるため、脳の血液が不足することで眠くなるとい
った話を聞いたことがある人は多いかも知れません。しかし、脳への血流は常に最優先さ
れる仕組みになっていますので、胃腸への血流が不足することはあっても、脳への血流が
不足するようなことはありません。実際のところ、昼食を食べなくても同じような現象が
現れます。

近年では、アフタヌーンディップ(午後の谷)と表現されることが多くなりましたが、こ
れは人間の固有の生理機能で、午後2時~4時に人間の体温は自然に低下します。すると
自然な眠りを誘発するホルモン(メラトニン)の放出を引き起こし、眠くなるということ
のようです。また、アフタヌーンディップの原因としては、炭水化物の多い食事やデスク
ワークで長時間同じ姿勢を続けている人、水分不足なども考えられるということから、ア
フタヌーンディップという生理現象に、昼食や仕事による疲れが加わることで、眠気の強
さに違いが出てくるといったところかも知れません。
そういう意味では、重い昼食による胃の負担もアフタヌーンディップの症状を高める要因
になっているとも言えますし、さらに、重い食事は覚醒系物質(オレキシンなど)の働き
を抑制する作用もあると言われていますので、昼過ぎに眠くなりやすい人は、ランチは軽
めにしておくのが無難かも知れません。
2.昼過ぎの眠気への対策
アフタヌーンディップが生理現象である以上、対策はありません、と言ってしまえば身も
蓋もない話になってしまいますので、ここでは定番的な眠気対策を応用して眠気を感じに
くくしてみようという試みになります。

まずは、ホットコーヒーを飲むという方法です。カフェインが眠気に効果的というのはも
う広く知られていますが、実際に飲んでみると、基礎代謝が上がり、覚醒モードに切り替
わる働きがあるような気がします。特にホットコーヒーは体温も上昇させることにもなり
ますので、覚醒度も上がることが期待できます。コーヒーが嫌いな人は、ココアや緑茶、
抹茶などにもカフェインは含まれていますので、そちらを試してみて下さい。
次は、ガムを噛むことです。脳は噛むと活性化する性質があるとされています。ミント系
のガムは覚醒作用もあると言われていますので、覚えておくと良いでしょう。
そして、会話も強い覚醒効果があると言われていますので、眠くなったら誰かに話しかけ
てみるというのも1つの方法です。
また、近年は「昼寝」を推奨する人もいますが、30分未満の仮眠は、脳のパフォーマン
スを向上させるという報告がいろいろありますので、それも事実でしょう。ただ、昼寝が
できる環境にある人はそれほど多くないことも事実ですので、まずは毎日6~7時間の質
の高い睡眠をしっかり確保できるようにして下さい。