1.鉄不足で爪に現れる変化
貧血の中でもっとも多いのが「鉄欠乏性貧血」と言われていますが、これは血液中の赤血
球(鉄分)が不足することで、体じゅうの細胞に酸素を十分に届けることが出来なくなっ
て、細胞が正常に活動できなくなることが原因で、さまざまな弊害が出てくる状態のこと
を言います。
鉄分が不足する原因は、食事による鉄分の摂取不足、激しい運動、内臓疾患、女性の場合
は生理過多など、さまざまですが、なかでも食事による栄養の偏りが一番多い原因と言わ
れています。
貧血になると、爪が柔らかく、脆くなります。何かのフタを開けようとしたときに、爪が
グニャっとして驚いたり、爪切りで爪を切ったときにもパチンッとした良い音がしないよ
うな状態なら、すでに鉄欠乏性貧血になっているかも知れません。健康診断での結果で特
に「貧血」と指摘されていなくても、フェリチン検査もしてみると鉄が欠乏していること
がよくあります。

爪は「ケラチン」というタンパク質で出来ていて、その生成には鉄が重要な働きをしてい
ます。なので、鉄分が慢性的に不足した状態になると、柔らかく、脆い爪になってしまう
のです。同じくケラチンを主成分にしているのが毛髪で、長期間にわたり鉄不足の状態が
続くと、抜け毛が増えたり、髪の毛が細くなって薄毛状態になってしまうこともあります。
また、貧血になると、爪の色も変化します。健康な爪の色は「薄いピンク色」をしていま
すが、貧血になって爪先の血行が悪くなると、爪も白く見えるようになります。さらに、
爪は正面から見ると普通はきれいなアーチ状になっていますが、貧血が続くと、そのアー
チが徐々に平たくなり、やがてくぼんでしまうようになります。これがスプーンネイルと
言われる状態です。つまり、外圧に負けてへこんでしまうほど柔らかい爪になってしまっ
たということになります。
2.貧血を改善するためには
鉄不足を解消するためには、鉄を摂取することですが、実は鉄の吸収率はかなり悪く、少しぐらい鉄を含む食品を食べた程度ではなかなか回復しません。特に豚肉やレバー、魚介
類などの「ヘム鉄」を含む食材が苦手な人はかなり厳しいものになります。だからと言っ
て、摂取しなければもっと悪くなりますので、ヘム鉄がダメな人も野菜に含まれる「非ヘ
ム鉄」を積極的に摂取するようにしましょう。また、しばらくの期間は貧血改善のための
医薬品の併用も効果的です。

激しい運動は貧血の原因なりますが、適度な運動は鉄の吸収効率を上げると言われていま
すので、日頃からバランスの良い食事、適度な運動、ストレス解消、十分な睡眠を心がけ
て、健康的な生活をするようにしましょう。
また、せっかく鉄を積極的に摂取していても、その吸収を妨げる食品のことも気にする必
要があります。コーヒー、紅茶、ココア、牛乳などは、鉄を摂取してから1時間程度は控
えるようにしましょう。そして、貧血だけというものでもありませんが、特に貧血時には
加工食品やレトルト食品、清涼飲料、スナック菓子など、添加物が豊富に含まれている食
品を避けるようにしましょう。食品添加物は鉄の吸収を悪くすると言われています。
美容関係でおすすめの玄米・おからなど不溶性食物繊維を多く含む食品も、鉄の排出作用
がありますので、貧血の改善には不向きを言われています。注意しましょう。